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| 「1122」冒頭に加筆。『お金で騙される人、騙されない人』(幻冬舎新書)も出ました: “大手経済紙”を震え上がらせた一冊!!『バーナード・マドフ事件』(アダム・レボー著/古村治彦・訳)をこの上なく強力に推薦します。2010年4月22日 |
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再び、アルルの男・ヒロシです。冒頭に加筆します。今日は2010年4月26日です。 先日ご紹介した、『バーナード・マドフ事件』に続きまして、先週末に副島隆彦先生の最新作『お金で騙される人、騙されない人』(幻冬舎新書)が発売されました。
お金は人を騙しませんが、お金のことで人を騙す人はいます。バーナード・マドフ事件は、米国で発覚した超巨額金融詐欺事件についてのジャーナリストの第一級の報告でしたが、今回は視点を日本国内に移し、日本国内で報じられた、金融投資がらみの悲喜こもごもの出来事の記録を題材に、副島先生が、世間に徘徊(はいかい)する「金融鬼(きんゆうおに)」への対処方法を示した暴き系読み物です。 私は今のところ一切の金融投資はやっておりませんが、そういう私から見てもいろいろと興味深い事例が収録されています。帯には「マネーの屍(しかばね)たちの実態」と書いてあります。私が面白いと思ったところを2カ所だけ本書から引用します。 (引用開始) <「ハメ込み」という新たな騙し> 人間、損をすると、どこかでその損を挽回(ばんかい)したいと思うものである。損を取り戻そうと焦っている投資家の心理を突いて、銀行マンや証券マンたちは、さらに客が損をすると分かっているのに、新たに別の金融商品を進める。そうすれば銀行や証券会社にまた手数料が入るのである。 ところが、現実はそんな甘い話ではなくて、なんと銀行や証券会社自身が作って抱えてしまっている。ろくでもない金融商品をお客(投資家)に売りつける。儲けが出る(きちんとした配当がもらえる)どころか、最初から買ったとたんに損が出るような商品を買わせている。ひどい話だ。それを「ハメ込み」商品というのである。これはきたない金融業界の人間たちだけが使う用語である。客に損をさせることで、自分が抱えている損を引き受けさせてしまうのだ。こんなひどいことを、あれこれ名前は書かないが、大銀行や大証券会社や大生保がやっているのです。 『お金で騙される人、騙されない人』(幻冬舎新書)163ページ (引用終わり) アルルの男・ヒロシです。「はめ込み」という用語があることを私は知らなかった。 ところで、これに類する「はめ込み」を機関投資家向けにやっていたとして米証券取引委員会(SEC)から告発されているのがゴールドマンなのだろう。ゴールドマンは、住宅モーゲージ債券を組み合わせて組成した債務担保証券(CDO)を、ドイツのIKBやオランダのABNアムロといった金融機関にセールスをしていた。GSは、ポールソンというファンドが組み合わせる債券の選定に関わったCDOをこういった「プロの投資家」の顧客に売っていた。 一方、ゴールドマンと組んでいたポールソン・ファンドは自らが持っているCDO商品に空売りを仕掛け、損失が起きても大丈夫なように債券にたいする保険商品であるCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)を購入していた。ゴールドマンもこのCDOの「売れ残り」を保有していたので7500万ドルの損失は出しているが、結果的には経営陣らの判断で金融危機を他の金融機関に比べれば「無傷」で乗り切った。 IKBやABNアムロは「プロの投資家」であるとはいえ、ある種の「はめ込み」を掛けられたといってもいいだろう。そういったことが『お金で騙される人、騙されない人』によれば、一般のお客さんに対しても行われているのだという。そういう話である。 そういうとき、証券マンたちはなかなか心憎い台詞で一般の主婦の投資家たちを騙すのだという。もう一カ所、引用する。 (引用開始) どんな人でも、過去に騙された経験があるだろう。大事なことは、同じことで二度と騙されないことだ。“(金融)鬼たち”は二度騙しに来る。値下がりして大損している投資信託を売った銀行マンがまたやって来て、「奥様、困りましたね。これを処分して、今度こそ儲けましょう。損した分も取り戻しましょう」「リカバリー・ショットですよ」と性懲りもなく言い寄ってくる。何度でも買わせて手数料を取る。鬼たちは、一度騙した相手のところに必ず戻ってくる。 『お金で騙される人、騙されない人』(185ページ) (引用終わり) こういった金融セールスマンというのは奥様、旦那様といって言葉巧みに誘導するのだろう。それにしても、リカバリー・ショットとはなかなか良い表現だと思います。 ゴルフをやってみると分かりますが一度崩れた後のショットはたいていの場合失敗するのです。 ウォール街の金融にせよ、一般投資家に対してにせよ、短期的な利益を求める強欲(ごうよく)な投資家たちを騙しに掛かってくる鬼たちがそれぞれの資産レベルで存在する、ということがよく分かる本です。古村さんの翻訳した『バーナード・マドフ事件』とセットで是非お読みください。 本作は本ウェブサイトでも頒布しております(本作は新書という価格の都合上、特別に特典DVDがございます) アルルの男・ヒロシ拝 ======
今日は、私たちの学問道場の研究員の古村治彦氏が翻訳を手がけた、アメリカの巨大金融詐欺事件を取り扱った、すばらしい調査報道の本を一冊紹介致します。
本作は本ウェブサイトでも頒布しております その本は、『バーナード・マドフ事件:アメリカ巨大金融詐欺の全容』(成甲書房)という本です。著者は、イギリス出身のアダム・レボー Adam LeBor というベテラン・ジャーナリストです。現在も欧米の一流紙に定期的に寄稿しているようです。(レボーのウェブサイトは http://www.adamlebor.com/books.html )
この本の原題は、“The Believers:How America fell for Bernard Madoff's $65 billion investment scam”です。この本は、バーナード・マドフというウォール街で名をはせたユダヤ人金融家とその投資詐欺に引っかかった信者( beleivers、ビリーバーズ)についての物語(実話)です。 さて、バーナード・マドフ事件というのは、全米どころか、全世界の投資家を相手に繰り広げられた巨大投資詐欺事件。マドフという米証券取引所(ナスダック)の元会長だった大物が仕掛けた事件です。
その投資詐欺とは、「ネズミ講」(ポンツィ・スキーム)というものでした。つまり、「無限に資金の提供者が増え続けることを前提に出資者を募り、実際には投資で運用したお金ではなく、増え続ける出資者からの資金を配当の原資にする」という投資方法です。日本でもこの種のネズミ講はいまも後を絶ちません。新聞の社会面には一年に何回かはこの種の出資詐欺(高額の配当や収益を保障して投資家から金を集めていくネズミ講)が起きていると報じられています。そこで、当時の新聞記事から一本引用しておきたいと思います。これは事件の経緯について報じた産経新聞の記事です。 (貼り付け開始) 以上、引用しましたように当時は、リーマン・ブラザーズの破たん、AIGの公的資金での救済という大きな事件が続いていました。そして、クリスマスを15日後に控えたこの時に全世界を駆けめぐったのがマドフ事件だったわけです。 大抵のネズミ講事件は国内にとどまったり、期間もさほどは長くなく資金繰りが行き詰まって破綻します。このマドフ事件が世界の金融業界の関係者に大きな反響を与えた理由は、その規模がアメリカだけではなく世界的に広まっていたこと、また、その「資金繰りの自転車操業」の期間がなんと最長で18年(1990年からだったという説がある)に及んでいたという点が重要です。 もっとも重大だったのは、犯罪者がウォール街では知らぬものなどいない、ナスダック(電子取引をいち早く導入した証券取引所)の元取締役会議長(チェアマン)であり、その顧客がロスチャイルド一族や映画監督のスティーブン・スピルバーグを含む世界中の著名なユダヤ人資産家であったという点でしょう。
これは、リーマン・ブラザーズが倒産し、金融危機に陥ったアメリカの巨大金融機関に対する、議会で金融救済法案(6800億ドルの公的資金注入法案)が成立して、オバマ大統領が大統領選を制した、その直後に発覚した事件でした。今でも私はその時、2008年12月10日のウォールストリート・ジャーナルのウェブサイトの画面を見たときの衝撃を覚えています。 当時は、連日連夜、マドフの詐欺事件や被害者の広がりが欧米経済紙で詳細に報じられ、ウェブサイトにはマドフに資金を預けていた著名人の名前がズラズラズラ出てきました。イギリスのロスチャイルド一族(男爵家系)の一人や、ニューヨークの大富豪のモーティマー・ズッカーマン(デイヴィッド・ロックフェラーの三極委員会のパトロンの一人であるユダヤ人メディア王)の名前が出たときは本当に驚きました。 総額6兆円もの被害を出した張本人でありながら、手を後ろ手に回されてマスメディアの周りを歩かされるマドフの顔にはどこか「不敵な笑み」があった。 何なんだこの超然とした構えは? 一体この男は何者か? ユダヤ人でありながら、ユダヤ人仲間をだましたこの男は一体何者なのか? その時、強く疑問に感じたものでした。そして、「なぜだまされる方も、こんなに典型的なネズミ講にだまされるのか」とも思わざるにはいられなかった。 この疑問に全て答えているのが、今回の『バーナード・マドフ事件』という力作であるといえるでしょう。著者のアダム・レボーはすでに何冊もユダヤ人関係の著作を書いている在ハンガリーのジャーナリストです。今も英TIMES(マードックが所有する老舗新聞)や英「エコノミスト」などの一流メディアに書いています。おそらく、本人がユダヤ系なのではないかと思います。それだけにユダヤ人社会に関する取材力がすごい。 マドフ事件については欧米でも、何冊か本が出ています。レボーも取り上げている金融詐欺を専門に調査する独立捜査員のハリー・マーコポロス(Harry Markopolos)の『誰も聞く耳を持たない』(No One Would Listen: A True Financial Thriller)など数冊ありますが、もっとも一般人にわかりやすく書いているのは、おそらくこの本ではないかと思います。それはマドフの犯罪を可能にしたニューヨークユダヤ人の文化的な背景に踏み込んでいるからです。(ですから投資というジャンルに興味のない、読者の皆さんにもユダヤ人社会論としてお勧めできるのです)そして、なにより、マドフ関連ではこの本が今のところ唯一の出版です。 著者のレボーは、マドフの投資詐欺は、ユダヤ人コミュニティ内で行われていて、ニューヨークのユダヤ人がその投資詐欺の「片棒」を担いでいた、ということは当初から報じられていました。その手口は、例えば、ニューヨーク大学(NYU)の基金の運用を委託されていたJ・エズラ・マーキンという人物がその一人です。マーキンは、06年にはGMの金融会社であるGMACの取締役会議長に就任したユダヤ人財界人で、自ら投資ファンドも運営していました。 こういった人物を何人か集めて、マドフは資金集めを呼び掛けて、自分のネズミ講に参加させていたのです。ユダヤ人やWASPの名士が地元のコミュニティやエリート層の集まるカントリー・クラブやリゾートで投資勧誘をしたものですから、顧客はゴキブリのようにホイホイとぞろぞろと集まってきました。レボーは彼らの出身や出自、生き様についても鮮やかに描きます。「資金集め」を担当していたファンドのことを「フィーダーファンド」(フィーダーとは給水器とか給紙機という意味)といいます。このフィーダーファンドに投資したり、あるいはマドフとの個人的な縁で投資したりするユダヤ人大金持ちがたくさんいたのです。初めのうちは巨額な利益を記録していましたが、08年のサブプライム金融危機で資金繰りに行き詰まり、巨大詐欺がばれてしまったというわけです。 マドフは自分から積極的にいじましく売り込むことはせず、むしろ自分の「投資の会」があたかもセレブの象徴であるかのように、選ばれた投資家の特権であるかのように巧妙にお膳立てをし、相手の徹底的な心理武装を解除しました。本書には、巧みにマドフに資金を預けてしまう大資産家の様子が多く描かれています。詳しくは本書でお読み頂くとして、一例だけ、私が「この信じっぷりは凄い!」とうなってしまった例を紹介します。イギリスの産業家で、男爵(バロン)位を持つ、ジェイコブズ男爵のことばです。 「賭博(とばく)のような投資はしないというマドフの説明を聞いて、私は賢いやり方だと思った。また、手堅く慎重な投資をしているから利益が低いのだなと納得した。マドフ投資の会にはいくつか魅力的な点があったよ。マドフはレヴァレッジをかけておらず、また投資家から金を借りてもいなかった。また、投資を引き揚げるのも3日から5日と短時間で手続きを済ませてくれる。マドフはIT企業の株式に投資し、年度末には国債を買うという手堅い投資をしていた。(引用者注:実際には投資は一切行っておらず、運用成績の報告も架空のものだった)年率10%という利益が安定している点は、何より気に入ったね。大きな儲けは望めないが、大損はしないと安心できた」(引用は243ページから) ジェイコブズ男爵以外に、マドフを盲信したひとりにフランス貴族の老投資家がいました。その人はマドフ事件発覚、10日後に自殺してしまいました。この人のマドフへの信頼もただならぬものがあり、読んでいてかわいそうになるほどです。なんでこんな立派な人がころっとだまされたのだろう。 レボーは、その点を実際に現地取材を綿密に行って解き明かしています。この詐欺事件に至ったマドフの心情を理解するには、ニューヨーク・ユダヤ人の中に存在する差別の構造を理解しなければならない。それは、皆さんもご存じのようなポルトガル系のスファラディ・ジューと、東欧系のアシュケナージ・ジューの米国大陸における立場の違いです。この本は、日本語版オリジナルとして、ニューヨーク・マンハッタンの地図を巻頭に付け加え、碁盤(ごばん)の目のようになっているニューヨーク・マンハッタンの地理をひと目で理解できるようになっています。以下に載せる、翻訳者の古村氏のメッセージにもありますが、ニューヨークのユダヤ人には、アメリカに定着した順番に基づく序列が厳然として存在するのです。 いわゆるスファラディ・ジューというのは、ドイツ・プロイセンの宮廷ユダヤ人(コート・ジュー)のもとにもなったと言われるユダヤ人たちで、もともと中東からスペイン・ポルトガルに流れ、やがて欧州の主要な王様の「銀行家」となった人たちです。ユダヤ人作家のハンナ・アーレントはこれを一般のユダヤ人と区別しています。一方、19世紀の後半になって大量にアメリカに流れ込んだ移民のユダヤ人たちもいます。それがアシュケナージ・ジューです。この本の中でレボーは、スファラディのことを、「イェッケ」と呼び、アシュケナージのことを東欧ユダヤ人とか「カイク」とか呼んでいますが、実体は同じことです。かのロックフェラー(ロッケンフェラー)一族は一応、スファラディ系とWASPの血が混じったということになっています。(スティーブン・バーミンガムの『グランディーズ』やロン・チャーナウの『タイタン』) そういうわけで、ユダヤ人移民の中にも、ゴールドマン家やリーマン家のような、「我らが仲間」という20世紀初頭に掛けて一大金融王国を築いた人々は、イエッケの系統、それ以外の今、ウォール街の金融トレーダーをやっている叩きあげのユダヤ人たちはおそらくは後に来た世代の「カイク」でしょう。それは、イエッケであればすでにニューヨークのマンハッタン島の中で居住している場所が決まっていることで分かるのです。今、かのデイヴィッド・ロックフェラーがNYで居住の拠点にしているのが、East 65 Street NEW YORK 10021(東65番地)ですから、本書の地図でいうところのマドフの住所の東64番地と非常に近い。
そして、この辺は東側に立派なセントラルパークがありますから、それを見渡せるということはそれだけで「お金持ちの証明」になっているわけです。 ところが、イエッケの後の世代の移民ユダヤ人となると、そういう立派なところ(山の手、アップタウン)には住めないわけです。だから、ダウンタウン(下町)に肩を寄せ合って居住して、その中から下層移民の連合体であるマフィア組織が出現するのです。この辺の細かいこと、イタリアマフィアとユダヤマフィアの関係や主立ったユダヤ人マフィアの名前などもこの本には書いてあります。 ですから、この本は一冊読んだだけで、10のテーマのことの基礎的な知識を身に付けられる大変に親切な本です。 これは余談になりますが、今のウォール街の金融機関に対する、オバマ政権の規制の動きも、このユダヤ人というかウォール街の支配勢力どうしの序列争いがあると私は読み解いています。それは投資銀行の中には、企業買収などを手がける「投資銀行部門」と、債券の売買で短期的に利益を稼ぎ出す「トレーダー・セールス部門」の2種類がおり、トレーダー人種はどちらかといえば、稼ぎ出す金額の割には差別される対象であるからなのです。 今、アメリカでもっとも話題になっているのは、オバマ政権のもとでSEC(証券取引監視委員会)が投資銀行のゴールドマン・サックスにたいする提訴をした問題があります。ウォール街の株価が先週一時急落して、「ゴールドマン・ショック」と呼ばれました。ゴールドマン・サックスでもご多分に漏れず、この投資銀行の二つの部門間の違いが存在しており、前の会長兼CEOのヘンリー・ポールソンは、投資銀行部門出身のエリートで、今のトップのロイド・ブランクファインは、ニューヨークの北の方にあるブロンクス出身の下層ユダヤ人で、父親が郵便局員の家の出です。 マドフにせよ、ブランクファインにせよ、下層階層の出身のユダヤ人たちは、何としてもWASP(白人のプロテスタント信者のエリート)的なリッチな生活をしたいという熱望と、一方で自分たちが差別されてきた存在である、という過去の暗い記憶を背負っています。したがって、どん欲に社会の頂点を目指すバイタリティとエネルギーがあるわけですが、同時にたたき上げゆえにいくら成り上がっても、本来のエリート層には近づけない。このような「複写(ファクシミリ)WASP」という階層を取り込んで、今のアメリカの支配層は成り立っているのですが、それでもわだかまりは残るのでしょう。ゴールドマンに対するSECの提訴について言えば、このような背景があることが非常に重要になってきます。今、FRB元議長のポール・ヴォルカーは自分の秘蔵っ子のティモシー・ガイトナー財務長官を使って、デリヴァティブ商品の規制をやらせたり、議会に働きかけて、銀行の高いリスクの自己勘定投資、を規制させようと動いています。 この裏側には今の支配層であるヴォルカーやロックフェラーたちがまったく理解できないような高度な数学を使った複雑怪奇な金融派生商品(デリヴァティヴズ)を世界中にばらまいて、むしろ世界経済(=自分たちの「ドル覇権」)をかなり不安定に陥れた、悪ガキのユダヤ人のトレーダーたちに対する「お灸(きゅう)を据える」という意味があるわけです。今回、ゴールドマンに対する提訴では、問題となる金融商品(CDO、債務担保証券)の販売を担当していたロンドン勤務の若い社員(インターネット上では「華麗なるファブ様」ファビュラス・ファブ Fabulous Fab としてすでに有名になっている、31歳のファブリス・トウーレ)がやり玉にあがっていることがその証拠です。
ですから、どこかでゴールドマンと当局の手打ちがあって、やがて、トレーダーではない部門の出身の人物が新しい最高経営責任者に就任するというシナリオができあがっているはずなのです。 さて、レボーは、マドフが大物のユダヤ人をだますことになった背景にはそのような自分の貧しい出自からくる劣等感が根底にあったと指摘しています。このような深い指摘があることで、この本は単なる「投資詐欺」に対しての解説本というにとどまらず、非常に私たちにとっても繰り返し読むべき「ためになる本」になっているわけです。 あとの詳しい内容はぜひ実際に本をお読みください。最後に、翻訳者の古村治彦氏から、コメントを特別にいただきました。以下に転載します。
(転載開始) 以上、『バーナード・マドフ事件』のご紹介でした。残念なことに、この本の新聞広告は一般の新聞には載るのですが、有名な日本の大手の経済新聞の広告欄にはなぜか載らないそうです。打診しても、断られたそうです。しかしながら、「なんでまったくそういうことをするのだろうか」といぶかしく思わないではいられません。 まさか、「日本の金融メディアは、金融のプロ以外にはこの事件について詳しく知って欲しくない」と思っているなどということは、新聞は、天下の公器ですから、よもやあり得ない話とは思います。 ただ、全体を読んでみてやはり広告掲載をはばかる理由や事情が何かあるのだろうと、個人的に思ってしまいました。「お察しください」ということなのでしょう。それゆえに、それだけ暴き系の真実を伝える、スリリングで面白い本なのだと思います。 色々述べてしまいましたが、この本は特定の読者層に限定するという性質のものでもなく、どのような読書傾向を持つ読者の皆さんにもお勧めできると思います。是非、この本をお読みください。 中田安彦 拝
2010/04/22(Thu) No.01
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| 「1119」 【講演会DVD完成のお知らせ】 3月14日の学研ホールでの自力主催講演会「政治闘争の裏側の、お金(資金)こそが中心である歴史の諸真実を語る」と、3月29日の紀伊國屋ホールでの講演会のDVDが完成しました。吉田研究員と副島先生の迫力講演です。 2010年4月9日 |
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副島隆彦を囲む会の中田安彦(アルルの男・ヒロシ)です。今日は2010年4月9日です。 先日、2010年3月14日に都内の学研ホールで開催されました、自力主催講演会と29日に開催された、紀伊國屋ホールでの「『世界権力者人物図鑑』刊行記念講演会」の講演内容を収録したDVDが完成致しました。現在好評頒布中です。
・DVDのお申し込みページは、コチラ↓ 学研ホールの講演会は前半と後半の二本立て。まず前半は、吉田祐二研究員の近著である『日銀・円の王権』をテーマにした日本の金融史の裏側についての講演です。『日銀・円の王権』(学習研究社)は、日本の中央銀行である日銀を視点の中心に据えて、近代日本の金融経済を彩った権力者たちの実相とつながりを解説した本です。近現代史というと軍事・戦争史だけに偏りがちな日本の歴史論壇に一石を投じる一冊になりました。今回の講演会では、著者の吉田研究員自らが、独自に入手した資料から取り出した歴史的にも意義のある写真群をスライド映写に取り込んでの解説となっています。講演の冒頭で学研の主要株主がゴールドマン・サックス・インターナショナルであると切り出し、聞き手を引きつけているあたりが非常に面白い講演です。(約1時間) 後半の講演会は、副島先生の歴史講演会ですが、やはり三月時点の金融・経済の動きも解説する形になりました。また、この日、会場に来場されていた、インターネットを基盤として活動されている、フリー・ジャーナリストの岩上安身(いわかみやすみ)氏も急遽、ステージに登場しています。予定外の「ゲスト」となりました。この中で、岩上氏は「記者クラブ」に支配された既存の大メディア、テレビ・新聞の支配構造を打ち破ることが必要であると語っています。 予定されていた歴史講演会では、まさに副島隆彦らしい視点で、史料の細かい部分の「重箱つつき」をするのではなく、「資金力」と「世界史」という二つの大きな視点からの講演になっています。小沢一郎対米国、トヨタ対米国に始まり、明治維新の成功、織田信長らの戦国大名にいたるまで、歴史の裏側には権力者の間での金(資金力)を巡る争いがある、という視点で一貫しています。(152分)
また、それから一五日後に新宿・紀伊國屋ホールで開催された講演会は、日本文芸社から発売され、発売一ヶ月弱で10万部に迫る勢いの新刊『世界権力者人物図鑑』の刊行記念講演会です。この講演会は、すでに『人物図鑑』に一通り眼を通している読者の方を対象に、さらに新しい世界権力者の紹介をするという狙いで企画されています。もちろん、現在の日本の政局の話にも踏み込んでいます。また、この講演会では、来場者の方との質疑応答の内容が非常に心温まるものとなっております。(詳しくはDVDでご覧ください) 紀伊國屋での講演会は入場券が早くに完売になりました。幸いにして映像収録を致しましたので、興味のある皆様におかれましては是非ご覧ください。 また、過去の映像作品では、『次の超大国は中国だとロックフェラーが決めた発刊記念講演会』をVHS版からDVD版に作り直しました。 以上、DVDの完成をお知らせ致しました。次の講演会は七月の予定です。詳しい内容が決まりましたらお知らせします。前半には私が話させて頂くことになっております。(『世界権力者人物図鑑』の発展系である『世界・超・財界人』の最新情報をお知らせすることになると思います) ・DVDのお申し込みページは、コチラ↓ そして、三月一四日の講演会のアンケートを以下に転載致します。講演の内容が少しでも分かるかと思います。ご参考にしてください。 === (掲載開始) 1.吉田祐二研究員の講演について 6.その他、定例会の内容・「副島隆彦の学問道場」のサイトについてのご意見・ご要望をお聞かせ下さい。 以上です。これからも「副島隆彦の学問道場」をよろしくお願い致します。 ・DVDのお申し込みページは、コチラ↓ 中田安彦拝
2010/04/09(Fri) No.01
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