[312] 「連合艦隊」というブログから、転載します。 投稿者：副島隆彦 投稿日：2006/08/21(Mon) 10:14:24副島隆彦です。 「連合艦隊」というブログを主宰している、大和魂という若い人の文章を転載します。大和魂君には、頑張ってもらいたい。
みんな、自分の考えをはっきりと簡潔に言うことの大切さが分かっていないのです。まだ、現実の世の中で痛めつけらたことの少ない若者たちまでが、根性なしばっかりになってしまった。副島隆彦拝
（転載貼り付け始め）
「連合艦隊」
http://rengoukantai.cocolog-nifty.com/blog/2006/07/post_7cd0.html#comments
2006年7月25日 (火)
安倍総理＝戦争準備内閣
次の内閣は“戦争準備内閣”になることは間違いないようだ。
昨日、久間（章夫、きゅうまあきお 防衛庁長官。 橋本派＝竹下派なのに、小泉ネオコン派の手先になって、橋本派自体を、屈服させるための伏兵、もぐり忍者であった。副島隆彦記） さんも言っていた。「防衛庁を防衛省にするべき」と。
自衛隊が『軍』に変わるのですよ。相手はどうやら中国のようですね。アメリカの経済侵略の為に！
ＴＶを見ていると安倍官房長官や小泉総理を見てキャーキャー言ってるバカども・・・。
もうすぐこの連中に戦争という地獄に落とされる事も知らずに・・・。アホだ。
アメリカに自分の魂だけでなく国民までも売る安倍や小泉の何が偉いんだ！？どこにキャーキャー騒ぐ要素があるんだ！？
アメリカの手先の政治家なんか戦争は公共事業としか思ってない。戦争がおきても真っ先に死ぬのは自衛隊、その次に一般人。自分達には全く関係ない。それでいてアメリカに手柄をもらい出世し生涯安泰。国民の事なんてこれっぽっちも考えてない。アメリカが参加しやすいように日本が開戦をして、アメリカの為に国民をたくさん死なせる。すべてアメリカの経済の為に・・・。
日本が戦争をおこしても、『軍』を持つ相手に勝てる可能性なんて１％もない。自衛隊の護衛艦なんて大東亜戦争時代の駆逐艦レベルだ。戦艦ではないのだから相手にダメージを与える事なんてほとんどできない。空母もミサイルも持ってない。日本に何ができる！？アメリカの参戦で日本本土が戦場になるだけだ。中国もかわいそうだ。いつも侵略戦争の被害を受けて。日本の政治家は反省できない本当のアホだ。もはや人間ではない。国民は過去を反省している者もたくさんいて国際関係でも協力し友人などいる者もたくさんいるというのに・・・。
俺達は金持ちの金儲けの為に戦い、死んでいく命じゃないんだ！
たいがいにくたばれロックフェラーめ！！日本の三菱も一緒だ！
戦争が始まり僕が借り出されたら、ロックフェラー財閥の屋敷に特攻してやるからな！
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コメント
安倍さんが総理大臣になったら戦争になっちゃうってコトですか…？そんなぁ〜(＞Ｏ＜)
誰かこの状況を止めてくれる人はいないのでしょうか…
あ、仮にいたとしてもカゲで抹殺されてしまんですね…
なんていう世の中なんでしょ…
だから…
やっぱ今が穏やかで、自分（と、その周り）が幸せだと感じられたらそれでいいって思ってしまう人達が増えてくるんじゃないでしょうか？
何やったって、どう言ったって何も変えられないし変わらない。
未来を悲観してしまいそうです。 ま、私もその一人なんですけどね…
大和魂さんみたいに戦えそうにないです。できれば、行かないでくださいね、戦争。
投稿 かれん | 2006/07/25 9:02:10
もう戦争への道は避けられないようです。
すべてアメリカの世界経済を操り財閥どもの公共事業です。戦争の理由なんてすべてそんなものです。
政治家や評論家の人達の中ではもう戦争は時間の問題だと言われています。福田さんになっていれば少しは戦争への道に時間がかかると言われていたのですが・・・。辞退。どうせ陰謀でしょう。
韓国スターの徴兵をかっこよく報道したり映画でも「ラストサムライ」や「男たちの大和」などで国民の士気を高めていたんです。全て意味があるんです。メディアの力は大きいですからね。僕は中国人とは戦いませんよ。この世の中の仕組みを作った連中が一番憎い。こういう人間を始末しないと・・・。
投稿 大和魂 | 2006/07/25 16:17:50
【斎藤貴男「二極化・格差社会の真相」】
貧乏人が命がけで金持ちに奉仕する社会になる。
“新たな段階”とは、日本列島を丸ごとアメリカの戦争の戦略拠点に提供すること以外の何物でもないのだ。
前回も指摘した徴兵制の構想は、早ければ数年のうちに浮上しよう。
あるいは格差社会がより拡大されて、戦争で手柄を立てるしか生きていくすべがない階層が量産されるのが先か。 貧乏人が命がけで金持ちに奉仕する米国式社会構造の完成こそ、実は構造改革のもうひとつの狙いなのだ。
http://gendai.net/?m=view&g=syakai&c=020&no=26171
投稿 | 2006/07/26 10:58:20
名無しさんへ
その通りになってきてますね。恐ろしいですね。
これが人間の生きていく手段になっていくのは・・・
大和魂さん なかなか鋭いとこついてますね僕はこれから日本の未来の為に西郷隆盛の精神でいくとでごわす 書き込み素人ですのでこのへんで
投稿 墨子支持者 | 2006/08/19 9:10:13
徴兵制など時代遅れ。
やる意味が無い。だいたい副島さんが、若者は自衛隊に行けと前に勧めてたよ。ハマコーは、わざとピエロを演じて、アメリカに土下座する振りをしながら、日本がアメリカの属国であることを宣伝していて好感をもっているけど、すでに専門職として高度化した、現在の兵器体系に、にわかじたての兵隊なんて、役に立たない。
日本を自力で守るためには、徴兵制が必要と言い、安保を認めちゃうスタンスには賛成できない。もちろん、自衛隊の命を他人事では無く、もしもの場合は、自分がその立場になる覚悟を問うたのかもしれないけど。
副島さんの言うことは賛成する部分が多いけど、私は核兵器の無い世界を実現するために、その段階としての日本核武装化とMDのミサイル防衛を捨てレーザー化支持者だから、暴力団の論理を振りかざす中国と戦争する必要は無いけど、靖国で妥協する必要も無いと思ってる。日本から中国を攻めなければいいだけで、中国が日本と戦争をやるなら、受けて立つまでだ。
投稿 大和魂 | 2006/08/19 10:53:35
コメントありがとうございます。副島先生が自衛隊に行けと言っていたのですか？！その言葉はどういう話の流れで出たのか知らないのでなんとも言えませんが・・・。
マスコミや戦争映画で日本男児なるものはとおだてられ、英雄気分で志願兵になる人は勝手に行かせとけば良いのですよ。戦争好きの人ならなおさらです。
徴兵制には僕も反対です。戦争を体験した事の無い人が言う事で、戦争を体験した人は必要ないと必ず言います。僕の知人の韓国人も徴兵制をやっているから韓国は経済も考えも少し遅れているとはっきり言います。必要ないと。
墨子支持者さんの想いと僕の想いは大筋一緒だとと思います。靖国も妥協する必要は全くない。幼稚な考えの中国とも戦争をする必要もない。僕はどこの国とも戦争は大反対です。
戦争を誰の為に、何処の国の為に、何故するのかを考えればまったく馬鹿げたものです。墨子支持者さんは中国が攻めてくれば受けて立つのですか・・・。僕も今は平和主義ですが、いざ戦争が始まり身内や知人が殺されれば考えが変わるかもしれません。ただ戦争を引き起こし、戦争を公共事業の一つと考える人間達を殺さない限り戦争はなくなりません。たった一つの命です、恨みもない中国人と戦い命を落とすより、僕はそんな連中に一泡ふかせて死んで行きたいです。またコメントお待ちしています。
http://rengoukantai.cocolog-nifty.com/blog/2006/07/post_7cd0.html#comments
（転載貼り付け終わり）
副島隆彦拝
[311] 日本が属国を脱する時期はいつがいいのか 投稿者：マッドマン 投稿日：2006/08/19(Sat) 03:05:05『アメリカに食い尽くされる日本』（森田実・副島隆彦）がようやく到着したので早速読みました。まだプロモーション期間中ですから、本の内容やレビューについては控えます。
先ごろ、何人かの会員の方に「属国をいつ、どうやって脱するのか具体的なプランを提示してほしい」と会員ページで私がみなにかみつきました。
この本には、両巨匠の口から私の質問への答えがきちんと発せられていました。ようやく満足です。
今後はこの質問と論議をこの道場内ではしません。する必要がないです。お騒がせしました。
両巨匠と全く同意見です。（両者のホームページを毎日見ている私が影響されているのでしょうね）
副島先生が属国理論を練り上げて発表した1997年と８年連続で毎年３万人が自殺している2006年後半とでは、状況があまりに日本は悲惨になってきているから（私は今が1931年どころか1945年くらいの焼き野原の感覚で東京の六本木ヒルズをいつも眺めています）、いつまでも属国で甘んじるにも限界があるのではないか、とこの３年間くらい（イラク戦争以来）ずっと思っていました。
この本を読んで私は安心しました。未読の方が万が一（！）おられたら、ぜひこの夏の間に読んでいただきたいです。
国内政治の縦の軸と米国との横の軸が６０年分頭の中で整理されました。『さらば吉田茂』や『日本の秘密』などと合わせて読めば横軸との関係もわかるから完璧ですね。
「人生に解決法なんてない。ただ、進んでいくエネルギーがあるばかりだ」の言葉を2006年の夏、心にしっかりと刻みました。
[309] 阿修羅掲示板：英国元ウズベキスタン大使、「‘旅客機爆破未遂’テロ」のでっち上げを喝破！ 投稿者：会員番号１２５９ 投稿日：2006/08/18(Fri) 19:38:26会員番号１２５９です。以下の投稿が参考になりました。「阿修羅掲示板」から転載します。
（転載開始）
英国元ウズベキスタン大使、「‘旅客機爆破未遂’テロ」のでっち上げを喝破！
http://www.asyura2.com/0601/war83/msg/863.html
投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2006 年 8 月 18 日 07:04:10: SO0fHq1bYvRzo
英国元ウズベキスタン大使、「‘旅客機爆破未遂’テロ」のでっち上げを喝破！
２００２年から２００４年まで駐ウズベキスタン英国大使を務めたクレイグ・マーレイ（Craig Murray）氏が、先日の「‘旅客機爆破未遂’テロ祭り」の真相を、自らのＨＰで解き明かしています。あの時期のウズベキスタンで大使を務めた、ということは、これは自ら示唆していることですが、各諜報機関と無関係な人物ではありえません。
あの飛行場乱痴気騒ぎは、もうこれは馬鹿馬鹿しいくらいに余りにもミエミエのデッチ上げで、私なんか逆に英国と米国内の反ブッシュ・反ブレアー派（マーレイ氏自身を含む？）がブッシュ・ブレアーの信用失墜・追い落としのために仕組んだのではないか、とさえ邪推しまうほど、あまりに幼稚な作り話です。
３・１１や７・７と比較して、真面目に考えるのすらアホくさくて、大して資料も集めませんでしたが、まあこの英国外交官が自分のＨＰに発表した「種明かし」で十分でしょう。
（参照）
http://asyura2.com/0601/war83/msg/717.html
【大爆笑！】逮捕の「テロ容疑者」：航空券はおろかパスポートすら持ってなかったんだって
http://asyura2.com/0601/war83/msg/657.html
西語誌IAR-Noticias：ロンドンで発覚した「テロリスト計画」の２つの目的（全文和訳）
http://asyura2.com/0601/war83/msg/578.html
【困ったときのテロリスト】：ブッシュとブレアー、相変わらずの「テロ頼み」
要は「魔女狩りラッシュの時代」が４００年ぶりに英国に戻ってきた、ということです。スペインではもっと早くから始まっているのですが。
（参照）
http://www.asyura2.com/0505/war72/msg/129.html
魔女狩りに継ぐ魔女狩り：極悪判事が３・１１で死亡した少女の父親を逮捕・収監
以下原文に、かなり大雑把ですが、おおよその対訳を添えておきます。
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http://www.craigmurray.co.uk/archives/2006/08/the_uk_terror_p.html
August 14, 2006
The UK 'Terror Plot' - What's Really Going On?
英国「テロ計画」−実際には何が起こっているのか？
I have been reading very carefully through all the Sunday newspapers to try and analyse the truth from all the scores of pages claiming to detail the so-called bomb plot. Unlike the great herd of so-called security experts doing the media analysis, I have the advantage of having had the very highest security clearances myself, having done a huge amount of professional intelligence analysis, and having been inside the spin machine.
私は、自分自身が極めて高度な機密事項取り扱い許可を持っており、数多くの専門的な諜報分析を行ってきており、そして機密活動の内部にいた経験を持つ、という有理(注1259:有利)さを持っている。
So this, I believe, is the true story.
実際の話は次のようなものであると確信する。
None of the alleged terrorists had made a bomb. None had bought a plane ticket. Many did not even have passports, which given the efficiency of the UK Passport Agency would mean they couldn't be a plane bomber for quite some time.
テロ容疑者たちの誰一人として爆弾を製造しなかった。誰一人として航空券を購入しなかった。その多くがパスポートの入手すらしていなかったのである。英国パスポート管理局の有能さを考えるとこれらは彼らが飛行機爆破犯にはなりえなかったことを意味する。
In the absence of bombs and airline tickets, and in many cases passports, it could be pretty difficult to convince a jury beyond reasonable doubt that individuals intended to go through with suicide bombings, whatever rash stuff they may have bragged in internet chat rooms.
これではいくらインターネットのチャットでほのめかしていたとしても、彼らの自殺攻撃を裁判所に説得するのは困難だろう。
What is more, many of those arrested had been under surveillance for over a year - like thousands of other British Muslims. And not just Muslims. Like me. Nothing from that surveillance had indicated the need for early arrests.
さらに、逮捕者の多くは１年以上も監視の対象となっていた。その監視からでは何一つ逮捕される必要性は見つからなかったのだ。
Then an interrogation in Pakistan revealed the details of this amazing plot to blow up multiple planes - which, rather extraordinarily, had not turned up in a year of surveillance. Of course, the interrogators of the Pakistani dictator have their ways of making people sing like canaries. As I witnessed in Uzbekistan, you can get the most extraordinary information this way. Trouble is it always tends to give the interrogators all they might want, and more, in a desperate effort to stop or avert torture. What it doesn't give is the truth.
パキスタンでの取調べがこの飛行機爆破計画の詳細を明らかにしたのだが、それは異常なことに１年間の内偵では気配の無かったことなのだ。当然だが、パキスタンの独裁政権の取調べは人々をカナリアのように鳴かすことができる。私もウズベキスタンで目撃したことだが取調べでの拷問をやめさせることは難しい。真実が語られることは無い。
The gentleman being "interrogated" had fled the UK after being wanted for questioning over the murder of his uncle some years ago. That might be felt to cast some doubt on his reliability. It might also be felt that factors other than political ones might be at play within these relationships. Much is also being made of large transfers of money outside the formal economy. Not in fact too unusual in the British Muslim community, but if this activity is criminal, there are many possibilities that have nothing to do with terrorism.
英国では非政治的な犯罪も多く裏経済によるカネのやり取りもある。英国のイスラム社会でもそれは珍しいことでもなく、犯罪ではあっても多くはテロとは無関係である。
We then have the extraordinary question of Bush and Blair discussing the possible arrests over the weekend. Why? I think the answer to that is plain. Both in desperate domestic political trouble, they longed for "Another 9/11". The intelligence from Pakistan, however dodgy, gave them a new 9/11 they could sell to the media. The media has bought, wholesale, all the rubbish they have been shovelled.
ブッシュとブレアーがこの週末にかけて多くの逮捕を求めているのはなぜだ？ 理由は明らかだ。二人とも困難な国内事情に追い詰められているのである。彼らは「新たな９・１１」を待ち望んでいるのだ。パキスタンのいかがわしい諜報員は、彼らがメディアに売りつけることができる新たな９・１１を与えてくれた。メディアは、彼らが引っかき集めたガラクタを十把一絡げに全部買い取ったのである。
We then have the appalling political propaganda of John Reid, Home Secretary, making a speech warning us all of the dreadful evil threatening us and complaining that "Some people don't get" the need to abandon all our traditional liberties. He then went on, according to his own propaganda machine, to stay up all night and minutely direct the arrests. There could be no clearer evidence that our Police are now just a political tool. Like all the best nasty regimes, the knock on the door came in the middle of the night, at 2.30am. Those arrested included a mother with a six week old baby.
そして内務相のジョン・レイドによる、伝統的な自由を破壊する邪悪な脅威を語る、政治プロパガンダが始まる。そして深夜の逮捕命令。警察が政治プロパガンダの道具と成り下がったのかどうかは知らないが、あらゆる唾棄すべき政府と同様に、夜中の２時半にドアが叩かれた。６ヶ月の赤ん坊を抱えた母親までが逮捕されたのだ。
For those who don't know, it is worth introducing Reid. A hardened Stalinist with a long term reputation for personal violence, at Stirling Univeristy he was the Communist Party's "Enforcer", (in days when the Communist Party ran Stirling University Students' Union, which it should not be forgotten was a business with a very substantial cash turnover). Reid was sent to beat up those who deviated from the Party line.
ジョン・レイドは、以前はゴリゴリの暴力的スターリニストであった。スターリング大学にいたときには共産主義政党の“強制執行者”だった。レイドは脱党者をぶん殴るために派遣されたのである。
We will now never know if any of those arrested would have gone on to make a bomb or buy a plane ticket. Most of them do not fit the "Loner" profile you would expect - a tiny percentage of suicide bombers have happy marriages and young children. As they were all under surveillance, and certainly would have been on airport watch lists, there could have been little danger in letting them proceed closer to maturity - that is certainly what we would have done with the IRA.
今となっては我々は、逮捕者の中のいったい誰が爆弾を作ろうとしていたのか、あるいは航空券を買いに行こうとしていたのか、知ることもないだろう。彼らのほとんどは「一匹狼」のイメージでは無い。幸せな結婚をして幼い子供のいる自爆犯のパーセンテージは小さかろう。彼ら全員が監視の下にあり、おそらく飛行場での要注意リストに載っていたかもしれないので、そのままほっといてもほとんど危険性などなかっただろう。
In all of this, the one thing of which I am certain is that the timing is deeply political. This is more propaganda than plot. Of the over one thousand British Muslims arrested under anti-terrorist legislation, only twelve per cent are ever charged with anything. That is simply harrassment of Muslims on an appalling scale. Of those charged, 80% are acquitted. Most of the very few - just over two per cent of arrests - who are convicted, are not convicted of anything to do terrorism, but of some minor offence the Police happened upon while trawling through the wreck of the lives they had shattered.
一つはっきりしていることは、このタイミングが極めて政治的であることだ。プロパガンダなのだ。反テロ政策のもとで１０００名以上のイスラム教徒が逮捕されているのだが、たった１２パーセントが何らかの罪に問われているに過ぎない。これはたんなる嫌がらせである。その罪に問われた者の８０パーセントは無罪放免である。逮捕者のわずか２パーセントが有罪とされたが、それもテロとは無関係の、警官の暴挙に抵抗した小さな暴力によってである。
Be sceptical. Be very, very sceptical.
眉にツバを付けろ。絶対に信用するな。
（転載終了）
[308] [305]『カプリコン１』 投稿者：マッドマン 投稿日：2006/08/18(Fri) 07:31:04水野さんこれですよ。
http://homepage2.nifty.com/e-tedukuri/CAPRICORN%20ONE.htm
懐かしいですね。私も２本立てで見ました。宣伝・興行的にはＢ級映画扱いでしたよね。スターウォーズとかの陰に隠れた７７年の作品。
テレビ東京の昼間に吹き替えでやったのも見た記憶が。テリー・サバラスが出ていたのは覚えています。ＯＪシンプソンの出世作
だったんですね。ＮＡＳＡが最後で非協力的になったのは知らなかった。ぜひ、ＤＶＤでもう一度見てみたいですね。どなたか、「映画」の
板でレビューしてくれませんか。
副島先生だけでなく世界中のあちこちで「到着していない」と主張する論が起こっているから、遂にこのような処置をＮＡＳＡは取ったのでしょう。
今朝のＢＢＣのニュースでは何回目かにto end conspiracy theoryという原語で、「ＮＡＳＡは最近広まりつつある陰謀論の疑惑をはらすためにも失われたテープを探そうと躍起になっている」なんて言い直して
ました。
嘘というのは最後までつき通せなくて、だんだんバレていくものなんですね。
年老いたアポロの宇宙旅行士３人組の実話の映画も４年前くらいにありましたね。クリント・イーストウッドが主演の映画でした。
[307] Re[303]: 神道」「道教」「陰陽道」の友人からの簡単な実情報告です。 投稿者：土井敏喜 投稿日：2006/08/18(Fri) 04:53:40広島の土井です。 「神道」「道教」「陰陽道」の現実簡単な実情報告です。
東京の友人が「靖国問題」にふれて、簡単なメールをくれました。
新生日本の「アイデンティティ」は、まだまだ不在だという認識を踏まえた上で、折口信夫の文化論を受けて驚いたこと。
さらに、靖国問題を利用した「政治問題」と神社の財政悪という「経済問題」が貸借をとって、どのようにバランスするかの、「傍証」を述べていますのでご紹介します。
（折口信夫の「日本の神々が敗れた論」の再引用はじめ）
� 峅罅垢瞭圧，砲蓮⇒�己的なことが多かった。さうして神々の敗北ということを考へなかった。我々は神々が何故負けなければならなかったか、と言ふ理論を考へなければ、これからの日本国民国家は、めちゃくちゃになる」
��古代過去の信仰の形骸のみをもってゐて、現に神を信じなかったのだ。だから、過去の信仰の形骸のみに頼って、心の中に現実に神の信仰を持ってゐないのだから、敗けるのは信仰的に必然だと考へられた。つまり、神の存在を信じない人ばかりになった国である。・・・」
（引用おわり）
＜友人からのメイル転載貼り付け始め＞
きっかけは役員の＊＊（女性）さんの存在が大きかったのですが、日本の「文化アイデンティティ」にする彼女自身の役割が最近クリアに見えてきた。（彼女自体、以前は解からなかった）こと。
彼女は女系の神社の当主だったのですが、紀伊半島から房総の白浜に移ってから17代目にあたる数少ない継承者だったこと。
�￣⇒枡擦亮�（しゅ）を主に受け持つ行を小さいときから受け継いでおり、これが出来る人間がほとんどいなくなっていること。（これがどうも明治以降の近代化路線からか、 国策として消されて来ていることが解かってきたこと）。
�△靴�し神道の行為にはどうしてもその要素が必要であり、だからこそ彼女は何かあると、宮内庁、伊勢神宮、靖国神社等に呼ばれて、神事の一部を担わされて来たこと。
�Ｌ�国神社だけでなく、全国のほとんどの神社がここ数十年の時間の中で、経済的に立ち行かなくなる事態になっていること。
�じ什澆瞭�本人は神社の役割が見えなくなっており、自然と祖先を神として尊ぶ「日本教」が消されようとしていること。
（要旨）このような事態を20年前に彼女に出会ったときに、予感していたとも言える気がします。
日本の「文化アイデンティティ」の地球規模での意義を再認識するところから、その再生を目指さねばと思うところです。
＜友人からのメイル転載終わり＞
これについては、三木成夫の「ヒトと体」の思考方法と、根本的な考え方が参考になるという「気」がしてならない。三木成夫の・・・生物の発生学の考え方と形態学の考え方を正確に組み合せて、「ヒトのからだ」について微細な方法論に達したこと。その方法論を、折口信夫から神道・文学・芸術作品の歴史についてなら知っていたが、「ヒトとからだ」の成り立ちについて、植物や動物の「からだ」を含めて、生物全般に流通できる同じ考え方がありうる「学問」の哲学者が存在していたことを知ったのは、１０年くらい前だろうか？・・・三木成夫は、「われわれは、心臓と脳によってそれぞれ代表される植物性器官と動物性器官の関係を、動物分化の歴史のなかでながめてきたのであるが、そこで一見してわかったことは、動物性器官が植物性器官をしだいに支配するようにになる、という出来事であろう。」また、「それは、生の中心が、心臓からしだいに脳へ移行していくという出来事であって、このことは、“心情”の機能がしだいに“精神”のそれによって凌駕（りょうが）されつつある人類の歴史にみるまでもなくあきらかなことであろう。」・・と、述べている。
吉本隆明によれば、「こういう三木成夫の『ヒトの体』の植物器官と動物器官の密接なからみあいと、高度な分化を述べたところは、わたしの言語論に（土井注：『言語にとって美とは何か』）いわば「ヒトのからだ」まで下りた根拠をあたえることになっつた。」そして、「わたしは表出される『ヒト』の言葉は、自己表出と指示表出のからみあう構造とみられるという言語論をつくりあげていた。このばあい、言語の自己表出というのは、心臓に象徴されるすべての内蔵器官が、刺戟によって動かされたり緊張やその逆のゆるみを産みだし、そのことから心情の揺らぎをつくりだすという、三木成夫の考え方に対応させることができる。それが、すぐにわかったような気がした。またわたしが言語の指示表出とよんでいる側面は、対象物にたいする認知と反射の表現だから、主として動物性の感覚器官の動きと機能にかんけいづけられることがわかった。この『ヒトとからだ』の植物性器官と動物性器官との高度にからみあったすがたこそが、『ヒト』が分節された言葉を発する、身体からの根拠にほかならないといえよう」。
つまり吉本隆明は、「わたし自身は言葉の自己表出と指示表出という概念をどこからつくりあげたかといえば、古典経済学の交換価値（本来の価値）と使用価値という概念をヒントにつくりあげた。この言語論の方から三木成夫の『ヒトと体』の考え方を逆にしてみてみると・・・(略）・・幹を天空にのばし、居ながらにじぶんの『からだ』の中で合成して、生成し、自足している植物のすがたは、動物や『ヒト』のようにじぶんの『からだ』を動かし、感覚の器官を動員して、じぶんの『からだ』の外に食糧をもとめざるをえない生物に比べて、価値（交換価値）の源泉になっているのはあきらかだ。自分の『からだ』（幹）のなかでじぶんの生成のための食べものを合成することは、植物系の自己表出を意味している。またじぶんの『からだ』の外に栄養物をもとめて運動し、感覚を発達させざるをえない動物や『ヒト』の動物性の特徴は、言語の指示表出に対応しているとみることができよう。これは使用価値をもとめ要求を拡大してゆく特性ともいえるものだ。」・・・と、述べている。
ここで「明記」したいのは、動物性器官（指示表出）からもたらされる「利己的なレイシオ合利の“精神”」=使用価値」を踏まえながらも、植物性器官（自己表出）=「心臓・内臓からの“心情”」の劣化（アイデンティティ）の再生であろう。具体的には、農業と食生活と健康の関係についても、見直しが必要とされる由縁でもあろう。
＜了＞
[304] [296]人類初の月面着陸記録が行方不明 投稿者：マッドマン 投稿日：2006/08/17(Thu) 15:52:48今、ここ英国は１７日の木曜日の朝７時３０分です。（日本は同日夕方の３時半）ＢＢＣのニュースワイドショーでワシントンからのレポートでNASAの広報グレイ・ハウタロマとその映像管理室が取材されていました。部屋にはぎっしりと映像が乱置されて、映像が紛失されたような雰囲気を「作りだして」いました。大げさに、映像変換機などを使って難しそうに説明していましたが、要するに「紛失した」とのことです。ニュースの最後にＢＢＣのレポーターが、「最近は月面着陸の映像はハリウッドで撮影されたものだという陰謀論conspiracy theoryなども出ています」とコメントしました。（再度関連記事貼り付け開始）
[ワシントン 15日 ロイター] 「ひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ」の言葉で有名な、宇宙飛行士ニール・アームストロングによる人類初の月面着陸の記録が行方不明だという。14日、NASAが発表した。
NASAではもう1年も失われたオリジナルテープを探し続けているが、それでも見つかっていないそうだ。なかには、1969年7月20日に何百万人もが見守ったアームストロングの有名な宇宙遊泳も含まれていると、NASAの広報グレイ・ハウタロマは言う。
「見かけなくなってから長い時間が経っています。1年かけて探しましたが、まだ現れていません」
アポロの月探査に関する資料およそ700箱ほどの行方がわからなくなっているそうだ。テープには宇宙飛行士の健康状態と宇宙船の状態についてのデータも含まれている。
「心配だとは言いません。私たちは、すべてのデータを持っています。テープに記録されたものはすべて、何か別のかたちで残されていますから」と、ハウタロマは言った。
NASAは、テレビ放送からの複製を保有し、そのうちいくつかをウェブサイトで公開している。
しかし、それらは失われた磁気テープに記録されていたものに較べると、低画質だ。
なぜなら当時、NASAの設備はテレビ技術との互換性がなかったため、まず月から送られてきたものをモニターに映し、それをテレビカメラで再撮影したものが放送されたのだ。
もしテープが発見されたとしても、著しく古くなっているため再生することができない可能性もあるという。磁気テープをはじめとする記録メディアに関して、よくある問題だ。
オリジナルテープは国立公文書館に保管されていたが、1970年代後半にNASAに返還されたそうだ。
「私たちはそれらが最後に確認されたのはどこか、書類を調べているところです」と彼は言った
（記事貼り付け終了）
[302] Re[299]: Re[293]: 61回目の「８月15日」の備忘録, 投稿者：土井敏喜 投稿日：2006/08/17(Thu) 02:59:01「政治家、官僚、大企業などの無責任問題はつづく・・・」 「責任がわかるような仕組みがないのである」という水野さんの言われたことは、仕組みを作ろうとしない「日本文化」が根底にあるのではないでしょうか？ＮＡＳＡは、当時のソ連（現・ロシア）との宇宙飛行研究に遅れをとり、Ｋ・Ｔ法という「管理者の判断力」強化のための「仕組み」を導入したことがあります。今や、ＮＡＳＡも、「重掲296::：人類初の月面着陸記録が行方不明]について、須藤さんによる、「エキサイト・ニュース」から転載します。こうして都合の悪い証拠は隠滅されてゆくものらしい」というように、今はその栄光も色褪せた感がありますが。
Ｋ・Ｔ法は、ケプナー・トリゴー両博士が開発した「問題分析・意思決定」という管理者教育の手法の一つです。つまり、「重要な問題点と、その原因を究明して情報を効果的にする」活用法です。 このＫ・Ｔ法という「問題解決・処理をどうすべきか」というプログラムは、当時の米国の大企業も導入した「管理者の判断力開発プログラム」で、私も参加した体験があります。ひとことで言えば「あらゆる情報を常に組織的・合理的に活用する」プログラムです。それは、問題分析・意思決定・潜在的問題分析の３つに分けて、別個に新しい手法を追求する管理者教育です。これを導入すると「責任がわかるような仕組みがない」という問題はなくなることになります。やる気があれば、すぐ出来ることなのです。日本で言えば、トヨタ式カンバン方式や、ＴＱＣにも日本人は適応能力が高いのですが、「意思決定」の部分が「無責任体制」をもたらしているのだと思います。ただし、このＫ・Ｔ法は「提出される問題点の中に、意図的に支配者たちが持って行きたいテーゼを潜ませると、その組織を操ることが出来る」ことに気付き、ゾッとした記憶があります。
日本人は、世界基準で近代人modern manでないから、と副島先生も、至る所で言及されています。それを「良しとするか、悪しにするか」は、優れて「独立自尊」（福澤諭吉）の問題ではないでしょうか。福澤先生は「西洋の文明に追い付く文明開化は必要だけども、一番大事なのはヨーロッパやアメリカ人が持っている精神性である。精神の高揚、これが一番大切であって、そこから入らない限りは本当の文明開化にならない」(『学問のすすめ』1872)と述べています。戦後の日本が経済大国にはなったけれども、明治の福澤先生達に言わせると、「戦後の日本人が成し遂げたことは文明と言えるのか？」という問題提起となり、副島先生は「日本には文明などはない。あるのは日本文化だ」ということになります。西洋「近代」が成立して約５００年経過しましたが。
又は、福澤先生の『文明論之概略』(1875)のキーワードは、私流に要約すれば、「智徳」です。
智と徳が平均でなければいけないということであり、頭でっかちで、行動がとれないということは智と徳が平均していないことを言う。、例えば、国益を損なう悪辣な権力者が出て来ても、これを負かすのは「世論」だと、ハッキリ言っているのです。それには、まず国民が文明人になること。そして、文明人である大多数の国民の世論は、必ず悪辣（あくらつ）な権力者を負かす事が出来る。そのことによって、その国は文明国になれるのだ、とも。
水野さんの言われる「はっきり言うと近代の産業（戦争）をする精神（適切な言葉が浮かばない）無いのにも拘らずその結果のみを手に入れられると言う考えが大きな問題であり、サリドマイド事件、エイズ事件、挙げればいくらでも出てくる」との指摘は、とは言っても、このままで「仕方がない論」では済まないと思います。
このように、上記の引用や要旨を合わせれば、國學院大學・教授であり、慶応義塾でも教鞭をとっていた、折口信夫が「神々が敗れた」という指摘があったことは、「精神性・宗教」今こそ神道の大本であるタオ「道（徳）教」の研究を、これから「学問道場」が進める上で、大事な指摘だと思います。その基礎条件は「我々は様々祈願をしたけれど、我々の動機には、利己的なことが多かった」の部分と「過去の信仰の形骸のみに頼って、心の中に現実に神の信仰を持ってゐないのだから、敗けるのは信仰的に必然だと考へられた」のところです。
以下に、靖国問題の関連記事を貼り付けます。やはり、「政治」やレイシオ（損得）のための問題点としての利用が主であり、その問題点の分析をＫ・Ｔ法でやれば、やはり、「日本文化」における「神々が敗れた」という問題点の不在になるように思えます。水野さんが引用される三島由紀夫も、確かどこかで折口信夫には一目をおいていますね。
＜転載記事貼り付けはじめ＞
■靖国、財政破綻〜週刊アカシックレコード060727■
(200/07/27)
靖国神社に寄付金や会費を納める戦没者遺族が高齢化し年々減っていくため、神社財政は苦しい。同神社は元々宗教法人ではなく官僚機構だったので、今後新たな財源ほしさに変節する可能性がある。
●始まりは非宗教●
靖国神社は1869年(明治2年)に、天皇のために明治維新で戦死した兵士を慰霊(顕彰)するための政府機関「東京招魂社」として創建された。当時は神社ではなく、したがって宮司(神社の神官のトップ)もいなかった。
その後、政府が陸軍省、海軍省を設けるとその共同管理下にはいり、1879年に靖国「神社」と改称され、宮司、神官も着任し、初めて宗教施設となった。
当時の日本には憲法も、政府の宗教への干渉(援助)を禁じる「政教分離」原則もなかったので、この「神社」の財源は国家予算だった。祭神として慰霊される対象は、明治維新後は西南戦争や外国との戦争の戦死者に拡大され、日中戦争(靖国神社の表現では「支那事変」）の戦死者まで含めて、第二次大戦(同「大東亜戦争」)以外の戦争だけですでに累計30万柱前後に達した(靖国神社Web「靖国神社概要」 < http://www.yasukuni.or.jp/annai/gaiyou.html > より計算)。
1945年(昭和20年)に日本が第二次大戦に敗れ、米軍に占領されて主権を喪失し、米占領軍の指導のもとにその後、宗教法人令が改正され、新憲法が制定され、政教分離原則が規定されると、靖国神社は国家から独立した宗教法人となった。
このとき陸軍省、海軍省も解体され、同神社に祀られるべき戦死者を確認する機関が消滅したため、戦死者の霊を神社に祀る「合祀」の手続きも停滞した。そのうえ、戦後の同神社は、主たる財源だった国家予算を失った。
が、第二次大戦の戦死者(戦没者)など200万柱以上(前掲「靖国神社概要」)が戦後、新たに祭神(英霊)となったため、彼らの遺族(個人や企業)の寄付(靖国神社奉賛会の会費や寄付金)を財源として、同神社は生き延びることができた。日本がサンフランシスコ講和条約を締結、批准して主権を回復した1951年以降、未合祀の戦死者200万以上の合祀を求める世論が、その遺族を中心に全国的に巻き起こり、これに応えて1956年、政府(厚生省引揚援護局)が、1953年に成立していた恩給法と戦傷病者戦没者遺族等援護法で「公務死」と認められた者を「祭神名票」に記載して同神社に通知し、神社側はこれをもとに合祀した。
恩給法は50年代以降たびたび改正され、最終的には「公務死」の犠牲者に、第二次大戦の戦勝国が指定したA、B、C級の戦争犯罪人(戦犯)も(日本の国内法では犯罪者ではないという理由で)含まれることになった。このため、第二次大戦を指導した政府高官、いわゆるA級戦犯(靖国神社の表現では「昭和殉難者」)も合祀対象となり、1966年にA級戦犯14名の名前が祭神名票に記載されて同神社に送付され、1978年、この14柱は合祀された。
●官僚主義●
上記のように靖国神社は戦後、財政的には国家から独立した。が、祭神の決定に関しては主体性も責任感も持っていない。それは神社自身が明言している：
「もちろん新たな祭神合祀にあたっての決定権は､昭和21年2月2日の『宗教法人令改正』によって一宗教法人となった靖国神社にあるわけですが、神社創建以来『戦時または事変において戦死・戦傷死・戦病死もしくは公務殉職した軍人・軍属およびこれに準ずる者』という合祀の選考基準に変わりはなく、戦争による公務死に該当するか否かは靖国神社当局が『勝手に』判定し得るところではありませんので、国の認定に従うのは当然の手続きだといえるでしょう」(靖国神社Web「昭和殉難者の靖国神社合祀」 < http://www.yasukuni.or.jp/siryou/siryou4.html#i7 > )
まるで官僚の国会答弁のような文章だ(自らを「当局」と称する神社は極めて珍しい。明治神宮、東郷神社、日光東照宮のWebにはそういう表現はない)。
無理もない。靖国神社は元々宗教施設ではなく陸海軍省の附属機関、つまり「役所」、官僚機構だったのだから。
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政党政治の発達した米国などでは近代民主主義の草創期には、選挙によって国や地方自治体のトップ(大統領、州知事、市長など)が交代すると、役所の管理職が古いトップ(旧与党)の支持者から新しいトップ(新与党)の支持者へとごっそり交代し、行政機構がなかなか公正中立に機能しないという問題が起きた。だから欧米諸国では、政権交代に左右されずに機械のように精密に動く「理想的な」官僚機構が出来上がるのに永い歳月を要した。が、日本の場合は早かった。
1889年(明治22年)の大日本帝国憲法(明治憲法)発布以来、日本の官僚は「天皇の官吏」であり、政権交代とは無縁だったからだ。官僚たちは、形式上天皇によって交付される法令や、それに基づいて自身に与えられる職務や権限に仕えているのであって、特定の政治家や政党に仕えているわけではなかったのだ。
たとえば大蔵(財務)官僚であれば「先輩に教わったとおりに必要な資料をそろえないと、次年度の予算編成に支障が出て上司に怒られる…」といったことばかりを毎日、本能的に考える。彼らの最大関心事は日常業務を規定する細かい法令や「前例」であり、業務を支障なく遂行できる組織や予算の維持であり、国家観や政府の大方針は必ずしも重要ではない。
と言うと、官僚とはまるで「意志を持たないロボットか」と感じられるかもしれないが、にんげんよりもロボットであったほうが都合のいい場合は多い。
たとえば広義の官僚に含まれる裁判官の場合は、日本では、明治憲法発布の2年後からすでにロボットのように公正中立であり、そのことで欧米諸国から称賛されたことがある。1891年、滋賀県大津市で日本の警察官が訪日中のロシア皇太子を斬り付ける「大津事件」が起きた際、政府は帝政ロシアの報復攻撃を恐れるあまり「(日本の)皇族を負傷させた者の最高刑は(殺人未遂でも)死刑」という当時の刑法の規定を拡大解釈し、犯人の警察官を死刑に処すべきと考え、裁判所に促した。
が、当時すでに「天皇の官吏」として目の前の法律を守ることしか念頭になかったロボット……じゃなくて児島惟謙(これかた)大審院院長(現在の最高裁長官に相当)は、この政治的圧力をはね付け「その規定は外国の皇族への殺人未遂にはおよばない」という機械的な法律論に固執した。
これを見た欧米諸国は「日本には三権分立、司法の独立がある」「一人前の法治国家だ」と判断し、明治維新以前に日本(徳川幕府)が「黒船」に脅されて欧米諸国と結んだ、治外法権などを定めた「不平等条約」の改正に次々に応じてくれたのである。
このように日本の官僚機構は発足当初から伝統的に、ロボット並みの中立性、正確性を保持して来たので、第二次大戦後、日本が米軍に占領された際、米軍のダグラス・マッカーサー将軍率いる占領当局、連合軍最高司令官総司令部(GHQ)から当面の仕事と給料を保証されると、一も二もなくその命令に服し、その占領統治に全面協力し、まさに機械のように正確に機能した。つまり、本来「天皇の官吏」であったはずなのに、一夜にして「マッカーサーの官吏」になったのである。
さて、こうした「ロボット」たちと同じように、靖国神社の神官たちも官吏である。彼らの歴史も、大蔵官僚や裁判官と同様に「天皇の官吏」として始まったが、やがて「陸海軍省の官吏」になり、戦後は「厚生省引揚援護局の官吏」になった。
靖国神社は元々非宗教の国家機関であるから、その宗教的信念は他の宗教法人とは性格を異にする。
たとえば、「天皇のために戦死した者を祀る」という創建以来の原理原則は明治・大正時代には厳格に考えられていたため、日露戦争の勝利に絶大な功績のあった陸軍大将、乃木希典(まれすけ)は合祀されていない。彼は、明治天皇の死後、そのあとを追って殉死するほどの「忠臣」だったが、その死が戦死ではなく殉死(自殺)だったからだ。
ところが、第二次大戦の終戦(敗戦)間際、東条(東條)英機首相兼陸相(陸軍大将)は米軍の対日占領と戦争責任の追及を覚悟すると、天皇への責任追及を防ぐため、自身が全責任を負って自殺すると決意し、陸軍省を通じて靖国神社に「自殺者も戦死者とみなす」ように規則を改正させる(05年8月13日放送のNHKスペシャル『靖国神社』 < http://www.nhk.or.jp/special/onair/050813.html > )。
結局、東条は自殺に失敗し、他の戦争指導者とともに米国を中心とする戦勝国による戦争責任追及手続き、いわゆる「東京裁判」の被告(A級戦犯)となり、有罪判決を受けて死刑に処せられるが、ここで注目すべきは「自殺者は(たとえ乃木大将でも)合祀しない」という原則があっさり変更されたことだ。
靖国神社に合祀されているA級戦犯のなかには松岡洋右(ようすけ)元外相のようにまったく軍歴のない者が含まれているため、愛国心に篤い軍人や政治家からは「戦勝功労者の乃木が祀られていないのに、敗戦責任者の東条や松岡が祀られているのはおかしい」という批判が絶えないが、神社当局にとってはべつにおかしなことではない。「乃木の合祀を命ずる法令やそれに基づく通知はないが、東条や松岡の合祀を促す法令やそれに基づく通知はある」ので、そのとおりにしただけなのだ。
靖国神社は元々宗教家の宗教的信念に基づいて生まれた宗教法人ではないので、神社当局には宗教的な原理原則はないに等しい。神社当局がWebで述べているように、この神社は、最大の使命である祭神の選択を「勝手に」行う権利を放棄した、主体性のない、無責任な法人であり、およそ宗教法人の名に値する組織ではない。
【したがって、A級戦犯合祀の根拠になっている祭神名票を国会や政府が無効にすれば、神社当局は「自動的に」合祀を撤回するはずだ。「一度合祀した霊は神道の教義上、分祀(合祀撤回)できない」という説が宗教学者らのあいだにあるが、自分で祭神を選べない神社が宗教上の原則(教義)を語れるはずはないので、この説は間違いだ。この神社は創建以来常に、宗教原則より法令に対して優先的に従って来たのだから。】
靖国神社は多数の日本国民にとって精神的に特別な空間、一種の聖地であることは間違いない。しかし、その空間を管理する神社当局の性格は、役人の天下り先になっている無責任な「特殊法人」とあまり変わらない。
普通の特殊法人なら、なんらかの方法で国の資金を注入してもらえるのだが、形式上宗教法人である同神社の場合、国の資金援助を得ることは、日本国憲法20条、89条に違反するので、不可能だ。このため同神社の財源はおもに戦没者(祭神)遺族の寄付(会費)に依存することになるが、殉職自衛官が靖国神社に祀られないため、今後寄付をしてくれる遺族が減ることはあっても増えることはない。
ここにこの法人の経営の難しさがある。元々「お役所」であるから宗教的宣伝もマーケティングも下手なうえに、国庫補助が得られず、最大の「顧客」が近い将来激減する運命にあるのだ。
日本人の平均寿命から計算すると、もっとも熱心な寄付・会費提供者である戦没者の妻子など直接の遺族は、失礼ながら、あと20年以内にほとんどいなくなるはずだ。つまり、この神社は、まるでかつての国鉄のような、慢性赤字体質に陥りつつあるのだ。
しかし、役所というものは、まさに官僚主義によって、自分たちの(天下り先を含む)職場や仕事を守り、組織として生き延びようとするものだ。たとえば、国鉄は1987年に分割民営化されてJR各社に生まれ変わったが、そのうちJR九州は2004年、山陽新幹線(新大阪〜博多)と接続していない、あまり儲かりそうもない九州新幹線(新八代〜鹿児島中央)などという「赤字ローカル線」を開通させ、「無駄な公共事業」をやりたがる「お役所」時代の体質を温存していることを示した。
●民営化維持コース●
いずれにせよ、不足する財源を補わない限り、靖国神社は倒産してしまう。戦後(200万以上の戦死者の遺族から)大した営業努力もせずにタナボタ式に莫大な財源(寄付)を得て、それにあぐらをかいて(?)財政を運営して来た「特殊な法人」に、そういう資金がもうはいらなくなる、という事態は相当に深刻で、この財源不足は、いくら「英霊への感謝」を訴えても解決できまい。
今後、靖国神社が宗教法人であり続けるなら、新たに寄付や参拝をしてくれる「大口顧客」(若いリピーター)を獲得するしか生きる道はなく、その方法はおそらく以下の2つしかない：
#1: 殉職自衛官の合祀
#2: 天皇および首相の公式参拝(による大衆的な英霊追悼機運の盛り上げ)
しかし2006年7月現在、産経を除くすべての大手新聞が、A級戦犯の合祀を理由に首相の靖国神社参拝に反対している現状では(筆者は賛成だが)天皇の公式参拝などありえず、現に1975年以降一度もない(産経新聞05年7月4日付朝刊12面「社説検証 首相の靖国参拝 読売が『反対』に転じる 産経は賛成の姿勢貫く」)。とすると、靖国神社は国民的慰霊施設とはみなされないので、国会が「殉職自衛官の名を靖国神社への祭神名票に記す」などという法律を制定する可能性もない。
●再国有化コース●
最近、自民党の古賀誠元幹事長(日本遺族会会長)や麻生太郎外相は、靖国神社の宗教法人格を取って国の管理下に置く案を提唱した(共同通信06年6月21日付「靖国神社を政府管理に 古賀氏、宗教法人見直しも」 < http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=HKK&PG=STORY&NGID=poli&NWID=2006062101003104 > )。
政府が一宗教法人に「宗教法人格を返上せよ」と言うことは憲法の政教分離原則に違反するので、不可能だ。が、同神社は財政的に追い詰められているので、組織として生き延びるためにほかに方法がないとなれば、(元々宗教法人ではないので)自ら進んで宗教法人格を棄てるぐらい簡単だ。
もちろん、国家管理に戻ったあとは国民の大半が納得するような活動しかできないので、A級戦犯の合祀を継続するかどうかは世論次第である。そして、もし国会や政府が「継続反対」の世論を多数と見てA級戦犯14柱の祭神名票を無効にする法令を定めれば、もはや宗教法人でなくなった靖国神社(でなくて靖国招魂社?)には神道の教義も関係ないので、14柱の分祀(合祀撤回)に抵抗する理由はない。
●神々への裏切り●
筆者は「一度死刑という重い刑罰を受けた東条らを、死後に再度罰するような分祀など、日本人の死生観になじまない」と思う。が、元々宗教的信念が希薄な「官僚ロボット」にすぎない靖国の神官たちは、天皇の参拝による「追悼ブームで寄付殺到」を狙う場合も、再国有化で国庫補助を求める場合も、自分たちが組織として生き延びるためなら、世論や政府に媚びへつらって東条らを「人柱」(でなくて「柱柱」)にするぐらいのことは平気でやるだろう。
2006年7月、昭和天皇がA級戦犯の合祀に反対だったことを示す故・富田朝彦元宮内庁長官のメモがみつかった(日経新聞06年7月20日付朝刊1面「昭和天皇が不快感」)。この「富田メモ」の信憑性やメモが書かれていた手帳の文章の、前後の文脈とのつながりについては、評論家の櫻井よしこ、岡崎久彦らが疑問を呈しているが(06年7月23日放送のテレビ朝日『サンデープロジェクト』)、案外、このメモの発見をいちばん喜んでいるのは(櫻井や岡崎が批判している「親中国派」や左翼的な「反靖国」勢力ではなく)靖国神社の神官たちではあるまいか。
なぜなら、この報道でA級戦犯合祀問題に国内外の関心が異様に集中し、「『分祀』さえすれば『靖国問題』は終わり」(未来永劫、靖国神社は安泰)という雰囲気が生まれたうえ(時事通信06年7月20日付「日中関係の障害除去を 『昭和天皇メモ』に注目 中国」、読売新聞06年7月21日付「昭和天皇メモ、総裁選への影響など韓国でも報道」 < http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060720i114.htm > )、その「解決策」を実施する大義名分が手にはいったからだ。
靖国神社が「変節」して東条らの祭神を裏切ったり、国家へ「身売り」したりするのを防ぐには、櫻井や岡崎らの保守指導層が200万戦没者遺族に代わって莫大な寄付をするか、神社当局が経費節減に努めて財政赤字を抑えるしかない。
しかし、財界からの寄付も1989年(平成元年)をピークに激減しており、そのうえ、過剰な財源に甘えていったん放漫財政に走った「元お役所」にとって、赤字抑制のための厳しい「行政改革」が困難であることは(JR九州を見てもわかるとおり)歴史の証明するところである。現に靖国神社は1999年から、年間予算の何倍にもあたる、100億円規模の特別予算を組んで、付設博物館「遊就館」の改装と新館建設、祭神の経歴情報のコンピュータ化といった「創建130周年記念事業」(無駄な公共事業?)を実施し、「財政の放漫化」を加速させたのだから(『國民新聞』03年5月25日「靖国神社 苦しい財政」 < http://www5f.biglobe.ne.jp/~kokumin-hinbun/H15/1505/1505051finance.html > )。
(>_<;)
＜【『中途採用捜査官@ネット上の密室』( < http://www.akashic-record.com/oddmen/cntnt.html > )の小説家・佐々木敏らによる記事】貼り付け終わり＞
＜週刊メールジャーナルNo.347から転載記事貼り付けはじめ＞
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2006/8/16 No.347 週刊メールジャーナル 読者数11595人(前回)
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●靖国神社改革案の裏に悪化する財政事情
（会員制経済情報誌『現代産業情報』８月１５日号より転載）
昭和天皇発言メモの衝撃は靖国神社を直撃し、その衝撃波はますます広がりをみせている。
靖国神社の最大の支持母体である日本遺族会（会長、古賀誠・自民党元幹事長）は、靖国神社に祭られているＡ級戦犯の分祀について、自民党総裁選が終わるのを待ち検討を始めることになった。
「これまで遺族会ではＡ級戦犯分祀に触れることは最大のタブーとされてきた。分祀問題については靖国自身が判断すべきことという立場を貫いてきた。
また靖国側でも教義上不可能と分祀論に真っ向から反対してきた。ところが、古賀会長が今年５月に個人的に分祀を提案し話題になり、さらに天皇発言メモが追い風となって分祀論が具体的に動き出した」（社会部デスク）
実は、頑なに分祀論に反対している靖国神社に、意外な“アキレス腱”が存在するというのだ。ベテランの政治部記者がこう明かす。
「総裁選候補者の一人が、ある個人的な会合で『何れ靖国は経済的な問題でギブアップする。神社の台所は逼迫しており資産の切り売りも始まっているようだ』とばらした」
つまり、遅かれ早かれ靖国神社は経済的に立ち行かなくなり、遺族会など分祀論を迫る勢力の軍門に下る可能性が高いというわけだ。
靖国神社の経済的ピンチは事実なのだろうか。
「神社の収支は一切開示していない」（靖国神社）ため、同神社の台所事情を第三者が伺い知ることはできない。情報公開請求で得られた資料でも大部分が黒く塗りつぶされ、靖国神社の経営実態は閉ざされたままだ。
しかし、靖国神社に関係する団体の発行物などの資料から、同神社の収入が年々減少傾向にあることは読み取れるし、台所事情が悪化しつつあることは間違いないところだ。
つい最近も、月刊誌の対談に登場した靖国神社の前宮司、湯沢貞氏は台所事情を聞かれて「貧乏のビの字ぐらいでしょうか」と答えている。
都心に約３万坪の用地を持つ靖国神社の年間収入は、１２〜１３億とみられている。収入の内訳は、遺族会など支持母体からの寄付や駐車場など不動産から得られる収益事業が中心となっている。
「かつて土地を売却した資産を元に財テクに乗り出したこともあったが、それも低金利時代に入って失速した。以前に比べて神社の年収は半分以下だ」（関係者）
これまでも、神社自らが“財政再建”に取り組んできた事実がある。平成１０年には神社を経済的に奉賛するための「靖国神社崇敬奉賛会」も設立された。
同会は年間２億３０００万円を超える会費を集めてきたが、会員数の激減でピンチに立たされているという。昨年７月の同会定例総会で、平成１６年度の現況がこう報告された。
＜会員数については平成１６年度末８万３８２４人、前年度と比較して５４４５人減となり、いよいよ会員数が深刻な問題となってきている。会員の高齢化に伴い、ご逝去などの理由で退会される方が月平均１０００人程度あり、８万人の会員数を維持するのも容易でない現況となった＞
１７年度になってもこの傾向に変化はない。この７月に開かれた定例総会の報告によれば、会員数は８万人まで減少し、収入はかろうじて前年度と同水準に止まった。
「靖国の運営が年々厳しくなっている原因ははっきりしている。会員が高齢化しているからだ。遺族会での戦没者の夫人の平均年齢は８８歳で、一番若い遺児でも６１歳になっている。
崇敬奉賛会の退会者が月間１０００人にのぼるのも、会員が遺族会と重複しているからだ」（崇敬奉賛会々員）
靖国神社にとって、会員の激減による“経営悪化”は、避けて通れない事柄なのだ。
また資産の切り売りに関していえば、この１〜２年の間ではそうしたことは見られないが、すでに売却の対象にあがっている不動産がないわけではない。
神社とは道路を挟んだ位置にあり、現在は大手生保ビルが建つ敷地は靖国神社の所有だが、周辺では売却の情報が流れている。
内輪の会合で靖国神社の台所事情を明かしたのは、麻生太郎外相だった。その麻生氏は先頃靖国神社の改革案を明らかにした。
それは、靖国神社に自主的な宗教法人としての任意解散を促し、国立の追悼施設（非宗教法人）へ段階的に移行するというものだった。
靖国神社から宗教法人の枠を取り払うという踏み込んだ発言をした麻生氏の頭の中には、同神社の経営悪化があってのことだろう。
関係者によると、今回の麻生氏の靖国神社改革案は、南部利明宮司と事前に話し合ったうえでのことだったという。
＜転載記事貼り付けおわり＞
[301] [295]靖国に参拝してみた 投稿者：マッドマン 投稿日：2006/08/17(Thu) 01:19:22「いくら何でも一国の総理が何の政治的な理由もなく、個人の関係悪化を招くような行為を続けるわけはありません。これはやはり小泉総理は
意識して中韓との関係悪化政策をとっている、と考えるのが自然でしょう。だから本来ならマスコミは、中韓との関係悪化を進めることで日本にどんな国益があるのか、と小泉総理に問いたださないといけません。
小泉総理の仕事は、日本の国益を考えて行動することですから、本当に
中韓と仲良くしないほうがいい、正当な理由があるのなら、それはそれで政治的判断として正しいことになります。」（「昭和史からの警告」P65の船井幸雄氏の発言）その本当の理由は同書を買って読みましょう。
[298] 間違い訂正 投稿者：ゴーマニスト左派 投稿日：2006/08/16(Wed) 10:17:08すいません。 【・・・中略・・１９１９年〜１９２３年アメリカに駐在してハーバード大学に学ぶ。１９２５年〜１９２８年アメリカ大使館付武官としてワシントンに駐在】 山本五十六関係 http://www.nagaokacci.or.jp/kankou/html/p4_yamamoto.htm
[297] 『フランクリン・コード』 投稿者：ゴーマニスト左派 投稿日：2006/08/16(Wed) 08:47:50ヴォルテール 出典：フリー百科事典『ウィキペディア』（より引用開始） ・・・中略・・・啓蒙主義を代表するフランスの多才なな哲学者、作家 ・・・中略・・・１７７８年４月７日パリでベンジャミン・フランクリンによりフランマリヌリに入会しフリーメーソンとなる。 つねに目立ったところで行われた反ローマ・カトリック 反権力の精力的な執筆活動や発言により、ヴォルテールは１８世紀的自由主義の一つの象徴とみなされた。没後、パリの教会が埋葬を拒否したためにスイス国境近くに葬られたが、フランス革命中の１７９１年、立憲議会の決議によって、ルソーとともにパリのパンテオンに移された。 ヴォルテールの名言 有名な「私はあなたがなにを言っても賛成しないが、私はあなたがそれを言う権利を死んでも護るだろう。」 という言葉は、民主主義の原則を端的に示した名文句として人々に記憶されているが・・・（中略）・・・ （引用終わり） 【山本五十六は中学校の頃からベンジャミン・フランクリンを尊敬していた。 ２０１９年〜２０２３年アメリカに駐在してハーバード大学に学ぶ。２０２５年〜２０２８年アメリカ大使館月武官としてワシントンに駐在】 《参考サイト》 ニコラス・ケイジ主演の 映画『ナショナル・トレジャー』〈２００４年 日本公開〉 ご覧になっていない方は是非ご覧ください、脚本が「ダビンチ・コード」に似ています。昨日おとといレンタルで見ました。 http://www.cine-pause.com/interview/nationaltreasure.htm http://www.cent-21.com/movie/2004/nationaltreasure.htm 山本五十六関係 http:www/nagaokacci.or.jp/kankou/html/p4_yamamoto.htm http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/yamamotoisoroku.htm
[296] 人類初の月面着陸記録が行方不明 投稿者：須藤よしなお 投稿日：2006/08/16(Wed) 08:41:47「エキサイト・ニュース」から転載します。こうして都合の悪い証拠は隠滅されてゆくものらしい。（転載はじめ）
[ 2006年08月16日 05時54分 ]
[ワシントン 15日 ロイター] 「ひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ」の言葉で有名な、宇宙飛行士ニール・アームストロングによる人類初の月面着陸の記録が行方不明だという。14日、NASAが発表した。
NASAではもう1年も失われたオリジナルテープを探し続けているが、それでも見つかっていないそうだ。なかには、1969年7月20日に何百万人もが見守ったアームストロングの有名な宇宙遊泳も含まれていると、NASAの広報グレイ・ハウタロマは言う。
「見かけなくなってから長い時間が経っています。1年かけて探しましたが、まだ現れていません」
アポロの月探査に関する資料およそ700箱ほどの行方がわからなくなっているそうだ。テープには宇宙飛行士の健康状態と宇宙船の状態についてのデータも含まれている。
「心配だとは言いません。私たちは、すべてのデータを持っています。テープに記録されたものはすべて、何か別のかたちで残されていますから」と、ハウタロマは言った。
NASAは、テレビ放送からの複製を保有し、そのうちいくつかをウェブサイトで公開している。
しかし、それらは失われた磁気テープに記録されていたものに較べると、低画質だ。
なぜなら当時、NASAの設備はテレビ技術との互換性がなかったため、まず月から送られてきたものをモニターに映し、それをテレビカメラで再撮影したものが放送されたのだ。
もしテープが発見されたとしても、著しく古くなっているため再生することができない可能性もあるという。磁気テープをはじめとする記録メディアに関して、よくある問題だ。
オリジナルテープは国立公文書館に保管されていたが、1970年代後半にNASAに返還されたそうだ。
「私たちはそれらが最後に確認されたのはどこか、書類を調べているところです」と彼は言った。
（転載おわり）
http://www.excite.co.jp/News/odd/00081155675368.html
[295] 靖国に参拝してみた 投稿者：吉田（Ｙ２Ｊ） 投稿日：2006/08/15(Tue) 23:35:30今日は別段することもなかったので興味本位から靖国に参拝してみました。朝起きるとすでにワイドショーでは小泉の靖国参拝で持ちきりで、ＢＢＣのニュースでも「Japanese Shrine」とヘッドラインを打って報道していた。ＣＮＮはレバノン報道でそれどころではないようだ。初めて靖国神社に行ってみたが、何てことはない神社である。ただ人が沢山いただけである。右翼の街宣車が周りを走っているし、コワモテの人たちがどこから湧いてきたのか、たくさんいた。「ネット右翼」な人たちなのか、テレビ局の取材スタッフに罵声をあびせている人たちもいた。参拝を済ませて遊就館（ゆうしゅうかん）という神社内にある戦争博物館を人波にもまれながら見学した。ルーズベルトは参戦する機会を窺っていた云々の展示も見た。
「靖国」がなぜ問題か？「Ａ級戦犯」が祀られている神社に公人が参拝すれば、中国から「戦争を反省していない」と文句を言われるからである。それに対して何が悪いんだと反抗するのが愛国者であることになっている。そして彼らはあの戦争は侵略戦争ではなかったと日本を正当化する。
事実上、先の戦争つまり日米戦争はアメリカによる日本への侵略戦争であった。その前の満州国建国は日本による中国の植民地支配である。帝国主義の国家同士が利権を争って衝突するのは自然の理である。そして、負けた方がすべて悪くなるのもこれまた自然なことである。だから何が正しいのかを論じるのは無駄なことである。
話は簡単だ。「そもそも」の話はすべて無駄であり、いま現在だけの状況に限定すればいい。公人が参拝すると、中国が怒るのは今までのパターンから見て確実である。ならば、中国を怒らせるためには公人が参拝すればいい。そのことが都合の悪いひともいれば良いひともいるので、靖国は政争の具になっているのである。中国と日本を喧嘩させて喜ぶのは「分断して支配せよ Divide and rule」を実行する帝国でありアメリカであることは誰でも分かる。
[293] 61回目の「８月15日」の備忘録。 投稿者：1010 投稿日：2006/08/15(Tue) 19:35:44 第2次世界大戦。太平洋戦争、大東亜戦争などの言葉が統一して使用されていないのは、何故か？
８月15日を「終戦記念日」と言い、「敗戦記念日」と言わないのは、何故か？
「戦後日本」は、未だに「戦後処理が出来ていないことを、誰もが分かってよさそうなのに、国民国家＝政府としては、それが出来ていないし、責任の所在をあいまいにしたままの政府しか持っていない日本人として、61回目の今日も確認しておきたい。
☆
「昭和20年の夏のことでした。
まさか、終戦のみじめな事実が、日々刻々に近づいてゐようとは考えもつきませんでした。その或日、ふっと或啓示が胸に浮かんで来るような気持ちがして、愕然としました。それはこんな話を聞いたのです。（注：アメリカ）あめりかの青年達がひょっとすると、あの（注：エルサレム）えるされむを回復する為に出来るだけの努力を費やした、十字軍における彼らの祖先の情熱をもって、この戦争に努力してゐるのではなかろうかと。と、もしさうだったら、われわれは、この戦争に勝ち目があるだろうかといふ、静かな反省が起こってきました。
けれども、静かだといふものゝ、われわれの情熱は、まさに其時激しく沸つてをりました。併しわれわれは、どうしても不安で不安でなりませんでした。それは、日本の国に果たして、それだけの宗教的な情熱をもった若者がゐるのだろうかといふ考えでした・・・」（昭和24年6月『神道の新しい方向』：「民俗学の話」折口信夫全集第２0巻「神道宗教論」）より。注：漢字・略号などは現代風に修正した。）「・・・戦争中の我々の信仰を省みると神に対して悔いずには居られない。我々は様々祈願をしたけれど、我々の動機には、利己的なことが多かった。さうして神々の敗北ということを考へなかった。我々は神々が何故負けなければならなかったか、と言ふ理論を考へなければ、これからの日本国民国家は、めちゃくちゃになる。私共は今でもひょっとすると、どうして負けたのかと言ふことを考へることがある。それは我々の長い幸福な生活の歴史から離れた、悲痛な現実が考へられるのだ。現在の境遇が現実だと信じられなく思ふこともある。それほど我々は奇蹟を信じてゐた。しかし、我々側には一つも現れず、向こうばかりに現れた。それは、古代過去の信仰の形骸のみをもってゐて、現に神を信じなかったのだ。だから、過去の信仰の形骸のみに頼って、心の中に現実に神の信仰を持ってゐないのだから、敗けるのは信仰的に必然だと考へられた。つまり、神の存在を信じない人ばかりになった国である。・・・」（昭和21年８月２１日：関東地区神職講演会公園『神道宗教化の意義』：折口信夫全集第２0巻「神道宗教論」より）。
☆
折口信夫は、日本の敗戦をアメリカ人と日本人との信仰心の深度を比較して、「神々の敗北」として「敗戦」を認めた。つまり、アメリカの物量作戦や、仕組まれた「原爆投下」（フランクリン・ルーズベルト：「「政治の世界で起きることは、全てあらかじめ仕組まれているんだ。賭けてもいい」の通り、アメリカは核兵器の実験が終わるまで終戦交渉に応じなかった）によって、「敗戦」したのではないと指摘している。折口の発言は、当時は宗教的なアナクロニズムとして不問に付されたが、「第２の敗戦」と言われる昨今の「経済敗戦」は、今日の「日本人の精神的破産・劣化」を、同時にもたらしている。
つまり、「日本の神道とはすべて道教である、と見抜き、かつ、儒教（儒学）は、支配者どもの押し付け思想（聖人＝皇帝、君子の道は、支配の思想だ）を徹底的にたたきのめし否定する。 そうやって否定しながらも、妥協的によいものは、自分の中に取り込んでゆく、そういう宗教（内部に、こじんまりとまとまること）をこれから作ってゆくのだ」という、「副島学」の思想抜きには、日本の「独立自尊」も、またその夢になるだろう。
☆
このような、経済・社会・文化・宗教的な学問を統合化して、「国民の幸福」（柳田國男）の実現のためには、高度成長からデフレ経済下で、「モノ至上主義」から抜け出すには、新生日本の「アイデンティティ」は、まだまだ不在である。つまり、政治的な問題ではない。すぐれて日本文化論の問題である。
明治以降、戦前までは明治維新から「富国強兵」をすすめるために、「国家神道」という「天皇の祭政一致」という「形式」をとった。（現実は、明治晩期の山県有朋らの元老政治であったが）それを、政治的に必要とされたのは国民の精神の統合のためである。さらに、日本的な近代化（世界から見れば「中世」）の政治的な統治の装置として「靖国神社」が生まれたのは細部にすぎない。また、「女性天皇」も、生物学者の竹内久美子によれば、「愛子さま」でいい。Ｙ染色体は、愛子様の相手が皇族などの男子のＹ染色体であれば問題がない、としている。
☆
「国家祭祀」は神道系の思想からでたものではない。近代的国家に国家祭祀が必要だと提起したのは、会沢正志斎の『新論』(1825)からだと言われている。水戸学系譜の「神道と水戸学を合せて大義名分論」を唱えた尊王攘夷論者。これから荻生徂徠の「聖人の道」の影響で、国家祭祀を提起した。つまり、国の精神的な再生が「国体」として必要だと。--長くつづいた平和ボケ「徳川時代」から、外国との戦いに精神的な核がないと闘えないという意味である。戦後61年目の8月１５日。今また「平和ボケ」論が盛んだ。--そうした視点で言えば、折口信夫の「神々の敗北」にも耳を傾ける必要がありはしないか。
☆
2006年8月15日に感じたたことを備忘録として、ここに書します。
[292] 靖国参拝についての牧太郎氏の記事について 投稿者：松島聖 投稿日：2006/08/15(Tue) 19:09:20ＭＩＸＩの掲示板で、下記の記事が火達磨になってました。
毎日新聞をけなすコメントが多く、「中にはこうやって大衆は新聞に操られる」という発言もありました。 この中段の部分に限ってなんですが、実は、私自身もこの記事が出る前から、同じように考えてました。
日本遺族会の会長は、故橋本龍太郎氏、古賀誠氏と 旧田中・竹下派の大幹部が勤めてます。この流れと長く対立してきた旧岸・福田派の流れの大幹部、小泉（安倍）氏が、靖国神社の参拝を公約し、それを実行する、となると、この牧氏の中段に書かれていることは容易に想像できていたからで、それを牧氏しか記事にしなかったことに、大衆操作があるように思えました。
つまり、メディアに踊らされてる大衆は逆ではないかと、思った限りなんですが、他の方の意見をお伺いできないでしょうか。
＜首相靖国参拝＞権力のための道具か 専門編集委員・牧太郎
(毎日新聞 - 08月15日 13:01)
テレビの朝ワイドに時間を合わせた１５日の小泉さんの参拝を見て「私だったら靖国に参拝するより“真紀子大明神”にお参りするワ」と、知り合いのスナックのママが軽口をたたいた。そう言えば０１年４月の自民党総裁選。田中真紀子さんが「私は変人の母でございます」と小泉さんを応援しなければ、多分、当選しなかった。真紀子さんは権力奪取の道具？だった。
その真紀子さんが、その年の夏「日本遺族会に公約したから靖国に参拝するんですか？ 国益を損なう。考え直してください」と進言すると、首相は「公約だから行くのではない。公人だから行く。人に指図を受けない」と開き直った。
総裁選で特定郵便局長ＯＢの会や建設業界を敵に回した小泉さんは「終戦記念日に靖国に参拝すれば日本遺族会はあなたを応援します」という言葉に動かされたのだろう。対立候補の橋本龍太郎元首相が遺族会会長でありながら「中国から厳しいメッセージがある」と二の足を踏んでいた８・１５参拝を「靖国」に縁が薄かった小泉さんが公約し、地方の党員票を獲得した。「靖国」も権力奪取の道具？だった。
５年前の０１年８月１３日、首相就任後初の靖国神社参拝で、小泉さんは「他国に文句を言わせない」というプラスイメージを手に入れた。批判が出ると「中国、韓国の言い分はおかしい」の一点張りである。
古今東西、指導者は内政で失敗すれば、外交で国家の強硬姿勢を示す。農村に社会的・経済的不安が渦巻く中国は「靖国」で日本と対立することで国民の支持をつなぎ留める。「靖国」は権力維持の道具にもなった。
「小泉さんも、中国も同じ穴のむじなね」と、おじいさんが靖国に眠るスナックのママは笑った。赤紙一枚で有無を言わさず戦地に送られ「靖国で会おう！」と散って行った日本人は「英霊を利用するのもいいかげんにしろ！」と苦笑いしているのではないだろうか。
[290] 米ＮＢＣ：奇妙な時期の逮捕 投稿者：会員番号１２５９ 投稿日：2006/08/14(Mon) 11:46:37「米ＮＢＣ」から転載します。（転載開始）
Source: U.S., U.K. at odds over timing of arrests
奇妙な時期の逮捕
British wanted to continue surveillance on terror suspects, official says
英国当局はテロ容疑者の監視の継続を要求していた
By Aram Roston, Lisa Myers, and the NBC News Investigative Unit
NBC News
Updated: 8:13 p.m. ET Aug. 12, 2006
LONDON - NBC News has learned that U.S. and British authorities had a significant disagreement over when to move in on the suspects in the alleged plot to bring down trans-Atlantic airliners bound for the United States.
ロンドン―ＮＢＣニュースは、米国と英国の当局者の間には、米国行きトランス・アトランティック航空を墜落させる陰謀の疑惑の容疑者たちを、いつ逮捕するかで、重大な不一致あることが分かった。
A senior British official knowledgeable about the case said British police were planning to continue to run surveillance for at least another week to try to obtain more evidence, while American officials pressured them to arrest the suspects sooner. The official spoke on condition of anonymity due to the sensitivity of the case.
この事件を知るある治安当局高官は、英国警察は少なくともあと１週間は監視を続けて、より多くの証拠を集めようとしていたが、米国側の治安当局者は、すぐに容疑者たちを逮捕するように圧力をかけたと語った。治安当局は、匿名を条件に、この事件の過敏さに起因していると語った。
In contrast to previous reports, the official suggested an attack was not imminent, saying the suspects had not yet purchased any airline tickets. In fact, some did not even have passports.
前回の報告とは逆に、当局は攻撃はさしせまった物ではない事を示唆した。容疑者たちはどの会社の航空券も購入していなかった。事実、容疑者の中にはパスポートすら所有していない者も含まれていた。
記事
http://www.msnbc.msn.com/id/14320452/
ビデオニュース
http://video.msn.com/v/us/msnbc.htm?f=00&g=5b592714-2f2d-4e09-9359-254356b7402c&p=hotvideo_m_plot&t=c24&rf=http://www.msnbc.msn.com/id/14320452/&fg=
（転載終了）
参照：【大爆笑！】逮捕の「テロ容疑者」：航空券はおろかパスポートすら持ってなかったんだって
http://www.asyura2.com/0601/war83/msg/717.html
投稿者 バルセロナより愛を込めて 日時 2006 年 8 月 13 日 23:48:30: SO0fHq1bYvRzo
[288] Re:[285]「学問道場」にどう対峙するのか。【補足】 投稿者：土井敏喜 投稿日：2006/08/13(Sun) 17:40:28広島の土井です。
投稿「２８５」に追加します。 副島隆彦・森田実：共著『アメリカに食い尽くされる日本』（日本文芸社2006.7.18）から引用します.
（引用はじめ）
私は、この対談で森田先生から、ありがたい人生の指針をいただいた。「副島さんは日本のガンジーになりなさい。インドのガンジーが、大英帝国の植民地であったインドにあって、非暴力、不服従の精神で闘い続けたことに学びなさい」というお言葉をちょうだいした。この道を私は決意して歩み続けることにします。
（引用おわり）
これに関連して、今、B・Ｒ・アンベードルカル：山際素男訳『ブッダとそのダンマ』（光文社新書2004.829)を、読んでいます。
「重掲２８５」でもご紹介したように、Ｂ・Ｒ・アンベードカルは、「動物以下に扱われ不浄とされた不可触民出身ながら独立インドの初代法務大臣を務めた。ヒンドゥー教の教理に根ざす身分世襲制のカースト制が民主国家建設を阻害するとして、『不可触民制の廃止』を盛り込んだ憲法を起草した。奨学金と借金で米英に留学。経済学博士号と弁護士の資格も取得したが、職場では部下から飲み水を拒否されるほど差別は根深かった。カースト制を擁護したマハトマ・ガンジーと真っ向から衝突した博士は、『ヒンドゥーとして生まれたが、ヒンドゥーとしては決して死なない』と誓い、平等を説く仏教を選んだ」という。
そのアンベードルカルが死ぬ前に残した思想書（？）が上記の『ブッダとそのダンマ』です。
＜以上＞
[287] 「２００６．８．１０英旅客機テロ未遂」 の捏造 ( hoax ホウクス）＝権力犯罪 を私は怒る。 投稿者：副島隆彦 投稿日：2006/08/13(Sun) 07:04:23副島隆彦です。 またしても、昨年の７月７日に続いて、イギリスのグレーター・ロンドンのヒースロウ空港で、イギリス政府（ブレア政権）もグル（共犯）の、「過激派イスラム教徒による旅客機テロ未遂事件」を演出して、捏造した。こういう破廉恥な、世界規模での、権力(者)犯罪というものは、世界各国を、戦争態勢に持ち込んで、世界中を混乱に陥れようとする、イスラエル・ロビー＝モサド の仕業である。 イスラエル という国を作っている、ごろつきのシオニスト・ユダヤ人たちは、やがて世界民衆の激しい怒りを受けて、世界法廷で裁かれることになるだろう。
今のところは、世界民衆は、あやつられたままであるし、各国政府もそのメディア(テレビ、新聞）も買収されるか脅されるかで、彼らシオニスト・ユダヤ人どもの言いなりである。 だが、世界民衆は、長い目で見たら真実を知るし、大きな正義判断(ジャスティス）を表に出すだろう。 副島隆彦記
(転載貼り付け始め）
＜英旅客機テロ未遂＞米国行き９機同時爆破？ ２１人逮捕
毎日新聞 ２００６年8月11日
【ロンドン小松浩、ワシントン和田浩明】英警察当局は１０日、英国発米国主要都市行きの複数の旅客機の同時爆破を狙った大規模テロを未然に阻止し、容疑者２１人を逮捕したと発表した。
米国を狙い、旅客機を使った手口から国際テロ組織アルカイダの関与が疑われている。英政府は５段階のテロ警戒度を最高度の「危機的」に引き上げ、厳重な警戒態勢を敷いている。英国の各空港は安全確認のため離着陸が一時禁止されるなど大混乱し、欧米を中心に世界各国に影響が広がった。
ＡＰ通信は米当局者の話として米国のユナイテッド、アメリカン、コンチネンタルの３社のワシントン、ニューヨーク、カリフォルニアなど行きの便が標的になったと伝えた。英ＢＢＣ放送は容疑者が週明けに３機ずつ３回に分けて計９機を爆破する計画だった可能性を報じている。爆発物に転用できる液体を使って飛行中に旅客機を爆破しようとしたとみられる。
米国のチャートフ国土安全保障長官は「アルカイダの計画を示唆する要素もある。単体では無害の複数の物質を機内に持ち込み、混ぜ合わせて爆発させようとした恐れがある」と述べ、容疑者が飲み物や電子機器に偽装した爆発性の液体や起爆装置を持っていた可能性を示唆した。米ＣＮＮテレビは米政府高官の話として「実行段階に極めて近かった」と伝えた。
スノー米大統領報道官は「米国に対する直接的な脅威だ」と語った。ロンドン警視庁のスチーブンソン副総監は「想像を絶する規模の大量殺りくが計画されていた」と大規模なテロ計画であったことを強調した。
容疑者グループの主犯格は英国生まれで、多くはパキスタン系英国人だという。警察当局は数カ月前から捜査を進め、１０日未明にロンドン、バーミンガムなど３カ所を捜索して逮捕に踏み切った。動機などはまだ明らかでないが、米英の中東政策に対する怒りが背景にあるとの見方が強い。
ロンドンのヒースロー空港をはじめ英国内の空港では離着陸や手荷物の持ち込みの一時禁止措置がとられ、欧州各国などからの英国行き便もしばらく運航を見合わせた。テロ警戒最高度の「危機的」は「攻撃が差し迫っている」という意味で、これまでは上から２番目の「重大」だった。
ロンドンでは昨年７月にパキスタン系英国人らが地下鉄・バスを同時爆破する自爆テロが発生、５２人が犠牲になった。米国では０１年９月１１日にアルカイダのメンバーが旅客機をニューヨークの世界貿易センタービルなどに突入させ、３０００人近い犠牲者を出した米同時多発テロを起こしている。（毎日新聞 ２００６年8月11日1時20分更新）
(転載貼り付け終わり）
副島隆彦拝
[286] 帝国海軍はわざと太平洋戦争でアメリカを勝たせた論の登場。『山本五十六は生きていた』という本について 投稿者：アルルの男・ヒロシ 投稿日：2006/08/12(Sat) 16:29:57アルルです。最近、「山本五十六は生きていた」（第一出版社）という本を読んだ。
この本の著者は、ヤコブ・モルガンという「米国の作家」で、翻訳が忍野昭太郎という人になっている。しかし、実際のところ、これは日本人が書いた本だと思う。作者も訳者も実際には同一の日本人であろうと思う。
海外の著者で、日本の歴史物を書いた人は、『ヤマト・ダイナスティ』や『ゴールド・ウォリアーズ』という明治・大正・昭和史を題材にした日本の皇室の内幕ものをを書いたスタンレー・シーグレイブなどいないわけではないが、この本はどうもそういうモノとは違って、日本人が書いた者を翻訳書として出しているだけだと思う。
この本は、そのように、だれが書いたのか判らないという点で大きなマイナス面を持っているが、内容は非常に興味深いモノであった。
一言でこの本の主張を要約すると
米による太平洋戦争は、日本国内にいた、海軍の山本五十六、米内光政、井上成美、陸軍参謀のの辻政信、瀬島龍三、服部卓四郎らがアメリカの支配に置かせるために、わざと拙劣な戦い方をした戦争であった」
ということになる。
山本五十六が「米英の手先」ではなかったか、という議論は良く訊いており、その根拠として、戦後、フリーメーソンに買収された海軍の士官の高級倶楽部「水交社（すいこうしゃ）」に山本や米内が頻繁に出入りしていた事実が挙げられている。米内内閣の組閣も対米開戦の真珠湾作戦の採用もこの倶楽部で決定されたと言われている。
この『山本五十六は生きていた』では、そのような戦前に行われた謀略の視点ではなく、実際の戦術問題を取りあげて「日本がどのようにして太平洋戦争にわざと敗北したのか」を説明する。
日本軍がアメリカをわざと勝たせたという疑問を抱かせるのは、日本の連合艦隊が、アメリカ海軍を撃滅するチャンスを何度もみすみす逃しているからである。真珠湾攻撃でも、山口多聞少将が、「第３次攻撃隊」を出すように強く主張したにも拘わらず、上官の山本五十六、南雲忠一のような司令長官クラスの人物達がその提案を受け入れなかった。ハワイの空軍基地に対する徹底的な攻撃をおこなわかったことで、アメリカの戦局に有利に働いたのである。
その他、井上成美第４艦隊司令長官が、昭和１７年５月の珊瑚海会戦で、米空母「ヨークタウン」を撃沈することなく、攻撃を中止させた件、あるいは、いわゆる「海軍乙事件」として知られるものがある。
海軍乙事件とは、山本五十六が、将兵視察の際にブーゲンビル上空で米航空隊によって撃墜された事件を「海軍甲事件」というが、これに続く、連合艦隊司令長官戦死事件という意味だろう。
山本五十六亡き後の連合艦隊司令長官・古賀峯一らが載った航空隊がフィリピンのダバオに向かう途中に消息を絶ち、不時着した際に、古賀に同道していた、福留繁中将が抱えていた、のちの「マリアナ沖海戦」「レイテ海戦」の原案となる作戦資料が現地の原住民によって奪われた後、なぜか米軍に手に渡った。この文書のコピーはどうもアメリカの公文書館に保存されているらしい。（『帝国海軍が日本を滅亡させた』佐藤晃著の記述による）
そして、最後にレイテ海戦における、栗田艦隊の「転進」事件がある。この事件は、栗田健男中将がフィリピンのレイテ湾に逃げ込んだ米艦隊を深追いせずに追撃をやめたとされる事件である。
このいずれもその後の米軍の戦闘に有利に働いており、立役者となるのが、山本五十六以下海軍の「条約派」（親英米派）と言われた人物とそれに共鳴していたひとたちである。
そして、山本五十六や米内光政は、日独伊三国同盟に反対し、日米開戦にも徹底した反対者であり、彼らは水交社での日米海軍サークルを作り上げていた。
となれば、彼らは自らの合理的選択としてどのように行動するだろうか。
「日米開戦をなんとしてでも防ぐ（ただしそうだからといって彼らが戦後民主主義的な意味での絶対平和主義者ではない）」
しかし、どうも、アメリカのルーズベルト大統領は日米開戦を決意したという情報が伝わってきており、日本の陸軍も「それをやむなし」と考えているらしい、と彼らに伝わってきたらどうするか。
山本は「２，３年は暴れ回って見せます」と言っていたらしい。しかし、実際には暴れ回るというよりは無惨に負けて見せたという動き方をしている。
私は、こう考える。
「山本・米内は徹底した親英米派であるがゆえに、日本とアメリカを闘わせてアメリカを負けさせるわけにはいかない」という信念をもっていたと。これが小室直樹先生の言う山本五十六の「必敗の信念」の正体である。
また、仮に三国同盟をうまく機能させて、独伊と連携し、開戦当初に真珠湾ではなく英国を叩き、印度方面に進軍させることは、太平洋を守る彼ら「海軍サークル」の権力の低下にも繋がる。終始、親英米派であった、皇室内の重臣達の意向にも反する。
三国同盟を推進した陸軍がドイツ・イタリアと繋がっているなら、海軍はアメリカ・英国と繋がっていた。陸パワーと海パワーとの勢力が日本国内で分裂していたのである。
しかも、そもそも昭和天皇や皇室の重臣たちは、あくまで親英米派であった。これは、昭和天皇の母上である貞明皇后がグルー駐日大使夫人との交流をしていたこと、昭和天皇の兄弟の秩父宮妃の父親が駐英大使の経験もある松平恒雄の娘であり、秩父宮勢津子さまと秩父宮の恋のキューピッドになったのが親英米派の大物であった、牧野伸顕卿だったことからも判るのである。
昭和天皇が、２／２６事件を起こした、天皇崇敬の思想を持つ、皇道派の真崎甚三郎らの青年将校を嫌っていたことは非常によく知られている事実である。そもそも皇室は親英米派なのであり、アメリカ・英国と巧くやっていくことで、皇室の存在を長らえさせ、ひいては日本という国の国際社会でのポジションを確保しようという戦略だったはずである。
その意図をくみ取った、米内・山本たちは、戦争になるやいなや「わざと負ける戦略」を取ったのである。山本の上官であった米内光政は戦時中は、山本五十六の国葬や、重臣会議に参加する他は、静かになりを潜めていた。
そして、戦後、マッカーサーの副官であったフェラーズ准将と内通して、戦争責任を東条英機らに押しつける裏工作を行ったのも米内である。米内の親英米派としての大仕事はここまでであり、彼は１９５９年に死ぬ。（井上成美はその後も長く生きた）
戦争が終わって暫く、帝国海軍は消えたことになっているが、人脈的には生き残り、やがて海上自衛隊として生まれ変わる。米内・山本の理想としての「新しい日本海軍」が誕生した、ということなのだろう。
ここで私は、吉田茂が大きく裏切ったのではないかと思う。憲法９条を受け入れて、「日本は戦争ができない親英米国家」になった。この戦争ができない親英米国家路線は皇室の承諾に基づいて行われていただろう。
私は今のところそう考える。
しかし、山本・井上の「わざと負ける」戦略は必然的に多くの日本の罪もない軍人の命を奪った。二人にしてみれば、「それが日本が親英米という正しい路に目覚めるためのコストである」という考えなのかも知れないが、このコストを正当化することは到底出来ない。
あの戦争を正しく評価するのは至難の業であり、タブーがまだまだ多く存在すると云わざるを得ないのである。
[285] 「学問道場」にどう対峙するのか。「会員専用掲示板」で論議されている「学問道場」と「学問」について、各自の「位置付け」を明確にして戴きたいとお願いします。バードさんとは違う視点から。 投稿者：土井敏喜 投稿日：2006/08/12(Sat) 00:34:32 広島の土井です。
今日は’０６年８月1２日です。ようやく盆休みに入りますので、表題の件について投稿します。以下がその内容です。
（１）「学問道場」について、私の位置付け。
（２）「陰謀論」と「学問」について--「折口学」「柳田学」--。
「副島学」の誕生は、既存の学問だけでは成立しない。
（３）「文献学」の基本と「仏教」について。
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１．「学問道場」について、私の位置付け。
副島隆彦著」『政治学を哲学する本』(1994)=(現・『決然たる政治学への道』2002）により、「世界基準での学問」の定義を知り、「近代学問」の基礎とは何かを認識できたこと。
「副島さん」と、私が呼ばないのは、私の思想転向への「導き」を戴いたからで、私は「副島先生」と勝手に呼抄しています。しかし、副島先生は「弟子」だとは言ってくれません。それで構わないという前提で、私は「学問道場」を位置付けています。
また、副島先生が万能であるとは思いません。私のプロパーである「農業・食」についての認識の間違いがあれば、メイルでそれを指摘します。逆に「痛烈な反論」を戴くこともあります。つまり「距離」があるわけで、その「遠くにいる距離感覚」から学び、「学問道場」にささやかな貢献ができればいいのです。これが私の「学問道場」の位置づけです。つまり、私の送った言葉の一切は「学問道場」の所有になるのが当たり前だ、と思っています。何故なら、副島隆彦と「学問道場」とは、「特定した会員」システムであると認識しているからです。不特定多数を対象とする「常識論」は、この場にはないのです。「不特定多数」であれば「国税」が喜ぶだけです。
福澤諭吉先生の言葉「独立自尊」は、誰しも一度は聞いたことがあるかと思います。私の意訳では「独立する為には、他人から何を言われても恥ずかしくない（傷つかない）心のもち方をしなさい」と定義しています。ですから、「無視」されることが最大の否定と考えます。私の場合は、副島先生にメイルしても返事がないのが当たり前の状態です。「いい歳をして、そのくらいのことが分からないか！」という意味で受け止めるようにしています。いつ・どんな形であろうとも、無視は怖いものです。日本の外交を、そういう視点で見れば眺めも変ります。
[会員専用掲示板 1278]で、ワニさんが、「今日のぼやき７７９」で、副島先生が「なぜ、魚川氏にあのような評価をされるのか、あの文面だけでは門外漢にはわからない。発表する以上、そのことの説明責任があるのではないか。副島先生の鋭い感覚からズバッとあのような評価が下されたのかもしれない。しかし一般の読者にはあれだけでは分からない。つまり手続きを飛ばしている」、と指摘されていました。
これについては、私は、上記したように認識が大いに違います。「手続き」論ではないと思います。具体例をあげてみます。ワニさんもマスコミ関係者でしたからご承知でしょうが、副島先生が師と仰いだ、久野収という「市民運動家」は、ある面では「安全な立場」からしか発言しない市民主義を生み出しましたが、一個人としての激しさ・強さは凄い人でした。晩年に地震で本が崩れたら下敷きになる恐れがあるので、「本の整理」に演劇家グループと自宅に伺ったことがありますが、久野収の人物評価は演劇グループなどは「特定の読者」とみなしたお喋りですから、「一般の読者」への配慮などとは無縁な市民運動の大思想家でした。
また、ワニさんに以前お願いしましたが、中山治『誇りを持って戦争から逃げろ！』（ちくま新書2006.7.10刊）をベースにせず、なぜ自説だけを語られるのでしょうか。大事なテーマですから、ここの「重たい掲示板」にて論議の展開を広げていただくことを再度お願いします。しばらくの休眠宣言は残念ですね。
「今日のぼやき７７９」の、「今のところは、まだ、私、副島隆彦とのメールのやりとりとその限定的な公開という段階を出ませんが、そのうちに、『」副島メソッド』を体得した人たちが、互いに、異業種であっても言論で交流できる方法と場（フィールド）を開発してくださるでしょう」、ということは非常に大切です。「ロッジの思想」の拡張だからです。大分の岩田憲明さんと少し言論交流し始めていますが、繋がりのキッカケはmixiというSNSのフィ−ルドでした。「掲示板への投稿」と異なり、「対」の交流ですから「息づかい」を感じられるのがいいと思います。
私が副島先生に「学恩」があると言えるのは、『日本の秘密』My Country, Right or Wrong（右であれ左であれ、我が祖国）』弓立社 1999.5.10刊に収録）です。それまで、「戦後の大思想家・吉本隆明」という「呪縛」から逃れられないまま、現実の生活の瑣事とは無関係な人生をおくっていたので、副島先生の「学恩」は、還暦を前にしてなお「感謝」の対象なのです。これは、若い会員や、左翼体験のない人、「市民主義」の人には分りにくいかもしれませんが、一部を下記に列挙します。
（引用はじめ）
『日本の秘密』に掲載された「【私の政治思想の全体枠が完成した】- ---1991年から考え始めて、1996年に完成した----」（土井注：未発表原稿：1997年５月19日記）。これは、１０年前の副島隆彦の「政治綱領」であり、「転向論」であることに意味があります。
１．ソビエト・ロシアを１９９１年１２月に打倒したあとは、アメリカ合衆国が世界覇権国となった。
２．周辺属国は、覇権国アメリカの意思に従って生きるしかない。
３．日本も、属国のひとつであり、極東（東アジア）地域（リージョン）５国である中日韓朝台のうちのひとつに過ぎない。
４．日本が繁栄を続けてゆくためには、アメリカの意思---これがworld values（世界普遍価値）でもある---に従って生きてゆくしかない。
５．経済的繁栄をつづけることが、全てに優先する。国民生活が貧しくなったら、何のための国家運営か分らなくなる。経済が第一であり、政治はそのあとからついてくるものである。
６．アメリカに、世界平和秩序維持負担金を要求されるのであれば、払えるかぎり払いつづけなければならない。兵隊を出せ、と言われれば、出すしかない。ただし、日本にも出せる限度というものがあるから、代表者（国民指導者）は、真剣に、アメリカ政府と交渉しなければならない。
７．ドイツ（日本と同様に敗戦した。ドイツの場合は、罰として連邦制（八つの州政府）に解体されて今日に至る）だけでなく、イギリスや、フランスでさえ、１９７０年代に入ってアメリカの部分的属国（従属国）になってしまっていたことを、私は独力で解明した。従って、日本が属国だという事実を卑下することはない。
８．今や、アメリカのドル（紙幣、通貨）が世界の通貨である。ロシア・東欧でも、中国でも、南米でも、アフリカでも、アジア諸国でも、ドルが国内通貨と同様に通用している。弱小国の場合、自国通貨の運用力が弱いので、米ドルがそのまま通貨となっている。日本の円も、実質的には、ドルとの兌換性（交換性）によって支えられている。
９．日本は、覇権国から見れば、先端産業の生産工場地帯である。日本は”アメリカの工場地帯”なのだ。だから日本人は、アメリカのワーキング・ロボットである。日本が安価で秀れた工業製品を製造することを、アメリカは大きく上から保護すればよい、と考える。そして、イザという時には、この生産システム（人と技術と設備）そのものを上から抑えてしまえばよい、と考えている。日本は言うことを聞くしかない。
１０．ところが、世界帝国（世界覇権国）なるものは、内部から崩壊するという歴史法則を抱えている。帝国内部に抱える要因によって、世界中から流れ込んでくる、大量の移民たちが生みだす国内の人種対立と、銃・麻薬犯罪と、過度の訴訟と、不健全なマネー・ゲームと化した金融資本市場と、進歩しすぎた個人主義と過度の人権思想による社会機能の低下と、それから各種の度を超した文化的腐敗・退廃によって、帝国内が一種の分裂状態に陥る。
毎日、小さな戦争（内戦）が起きているようなものだ。その大きな要因は、やはり、世界帝国には、世界中から、移民・難民がおしよせ、帝国の首都には、それぞれの出身国、あるいは人種ごとのゲットー（居住区）ができるからだ。
ローマ帝国（紀元前後）、スペイン海洋帝国（１５世紀〜１８世紀）、イギリス大英帝国（１９世紀）もそうだった。中東地域のペルシャ帝国やオスマン。トルコ帝国もそうだ。歴史の東アジア帝国だった、漢・唐・宋。明・清の王朝もそうだ。日本は、二千年に渡って、その属国（朝貢国、藩国、冊封国）であった。ユーロ・アジア（ユーラシア）を支配した１３世紀のモンゴル帝国こそは、人類の歴史上。唯一の、遊牧民による世界帝国である。岡田英弘東京外語大学名誉教授の学説に賛成する。
１１．今や地球上に、アメリカに対抗できる勢力はいない。ただ、アラブ・イスラム文化圏だけが、唯一アメリカの覇権に屈しない頑強な勢力である。中国は、現在、周辺異民族諸国を使っての、アメリカの厳しい包囲網にあっている。中国をグルリと取り囲む形で、モンゴル、新疆ウィグル、チベット、雲南、ベトナム、（香港）、台湾、日本、韓半島、（満州）というような国々に包囲された形になっている。中国の指導者たちは、そのように考えている。アメリカとしては、共産主義の旗を降ろそうとしない中国を、アメリカにとっての”現在の敵”に数えている。
１２．従って、我々日本人としては、今のところ、アメリカの意思と命令に従って、徹底的に親米派pro-Americaでなければならない。反米的な態度をとってはならない。国の経済的繁栄が、国民生活にとって、何よりも大切だからだ。この点で「NOと言える日本」とか、「アメリカは、日本に名誉を返せ」という反米民族主義の直情的な言論は、抑えなければならない。日本は、町民国家論（故・天谷直弘・通産審議官）の立場を、これからも守るべきだ。ただし、アメリカの覇権から、なるべく自立・独立する道をさぐる努力は、しなければならない。
１３．従って、我々（日本の知識人と指導層）は、アメリカ帝国内部の思想的な対立軸を、徹底的に研究し、アメリカ内部の勢力的対立構図をよくよく理解した上で、そこに、日本国の活路を見つけなければならない。
１４．私自身は、既に、共和党内の一大勢力であるリバータリアニズムという民衆的保守思想に接近しつつある。リバータリアニズムLibertarianism は、「反過剰福祉、反官僚制、反税金、反国家、海外内に駐留している軍隊を国内に撤退させよ」論を唱える強固な、個人主義的、古典自由主義者たちである。リバータリアンは徹底して、経済法則（市場原理）重視である。国家が、個人の生活に要らぬおせっかいや干渉をすることを拒絶する。彼らは、現在のアメリカを支配し、民主党リベラル派を操っているグローバリスト（globalist世界を管理・支配しつづけようとする人々）たちと闘っている。・・・・・・・・・
（以下略：２８・・・・まであります：引用終わり）
２．「陰謀論」と「学問」について--「折口学」「柳田学」--。
「副島学」の誕生は、既存の学問だけでは成立しない。
・「陰謀」は常に存在するもの。「陰謀論」とは違う。では「陰謀論」の出自は何か。
・陰謀は「実証」の積み重ねと、思想の積み重ねによる「Noｎe dare Call Its Conspiracy」により、答えが出ていること。
・陰謀は、「Ｉｔｓ」に一つでも事実があり、それが「実感」できれば「もはや、それを陰謀とは呼ばない」ということ。
・柳田國男は、農政学を学び、のち民俗学者となった。事実の実証の積み重ね（帰納法）であり、折口信夫は「仮説演繹思考法」による「実感の科学」---金田一京助：アイヌ語研究で知られている日本の言語学者、民俗学者の命名---である。
・「折口学」は、一級の「文献学」の基本を前提にしながら、「沖縄」の民俗のフィ−ルド調査を踏まえた「古代研究」＝「民俗学」、さらに、「国文学」「万葉集」「国学」「古神道」等への研究成果や、釈超空という歌人・詩人という「実感の科学」。それを、柳田学國男は「柳田学」の（弟子の収集した膨大な資料に基づいた）実証の立場からは認めたくなかった。その象徴的なエピソードが、一緒に天皇稜の見学に行った時にある。元「折口信夫記念古代研究所」の所長であり、歌人の岡野弘彦による「柳田國男が修理中の天皇陵にずかずか入って、とがめる門衛にお説教をし、折口信夫が代わりに謝罪してすました」という挿話です。天皇陵の公開は「天皇制」の研究に大きく寄与する。つまり、以前は門衛などは要らなかった、天皇陵など自由に出入りできるんだ、と説教する柳田國男の代わりに謝っているお供の折口信夫の楽しい光景と関係性が、そこにある。
・「柳田学」と「折口学」は近親憎悪。しかし、柳田國男の晩年の著作『海上の道』では、「折口民俗学」の成果を柳田國男が認めた事実がある。
・それを「Its」陰謀とは言わないと「了解」できるのは、千差万別。「了解」は「時間概念」だから、「実感」が伴うことになる。しかし、「了解できない」とは「時間」が遅いとも言えるし、「了解しない」とは「陰謀論」になる。
・産業や生産（実物経済）からも、国民経済からも切断され、時には金融からも乖離した「貨幣」をレイシオ的に操る、世界金融資本（支配者たち）の存在を、いかに「了解しない」ようにするのが「陰謀論」の出自ではないか。
・それらに対して、副島先生の、「政治と経済は貸借をとってバランスする」論、「属国・日本論」から「秘密結社論」という実績は、道教タオイズムも思考の中に入れて、いずれ「副島学」という思想構築になるのだ思う。それが「新しい学問」になる。先の左翼からの「転向」(『日本の秘密』参照)から１０年を経たが、「新しい学問」の完成までにはこれから１０年はかかるだろう。更なる「転向」こそが「副島学」ではないだろうか。
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■「新しい学問」とは何か。「新しい学問」の創設準備にささやかに触れた経験からの補助線として。■
・新しい「地域デザイン学」を確立して、「建築計画学」から「芸術工学」へ、そして「吉武学」へと本質の移動を俯瞰（ふかん）したこと。
・大学創設準備委員会の委員長であった吉武泰水先生の「会議後」の講義(１時間) が定番になり、とても楽しかった。芸術、文化、哲学、神学、医療、福祉、建築計画・工学などなど、それは挑戦的な内容の講義でした。吉武先生の建築計画の最大の成果は、「小学校の靴箱」の設置計画だったそうです。つまり、瑣事の積み重ねこそ「デザイン」言語が生まれる。今の小・中学の建築で、その靴箱の設置の意味を知らず、その意味を生かしていないのは残念です。つまり「靴を脱ぐ、履く」という場を、「しつけ」という教育のデザインをしたのですから。
・当時の東大の吉川学長の配慮を得て、日本の大学の頂点に位置する「教育機関」を肌で感じる為に「東大の場」をお借りした。その際に、日本の学問のインナ ―・サークルやヒエラルキーが「陰謀」ではなく、確かにあることを吉武先生から暗黙のうちに「了解」させて戴いた。そして、大学のトップ・東大とはこんな「空気」なのかと、「新しい学問」の必要性を強く感じました。
・委員の一人で東大建築学の吉武門下生が、今は副島先生や「学問道場」の最大の敵である国税局長に触れて指摘した挿話があります。「高校の同窓会をしたのだが、国税局長になった奴が、黒塗りの車と運転手に乗ってきていたので、私用に使うとは何事か！＜税金泥棒＞と同窓生から袋叩きにあったけど、平気な顔をしてるんで、いやになった」という指摘でした。何とそのヒエラルキーのトップクラスの一員の吉武先生でさえ、「最近の学問の劣化」をハッキリ指摘されていて不思議な光景でした。
●委員会の委員たちの議事の中から
・他人のことばに耳を傾ける、聴く行為が、まず人間を人間らしく育てる出発点ではないでしょうか。
・子どものいる場所はすべて教育の場であり、その場にいる大人はすべて子どもに対して責任があるのです。
・教育の本来の使命は、生きる歓びを実践できる社会を目指し、ひとりひとりが自分の人生の目的や目標を発見し、明るく築いていけるよう、手助けすることではないでしょうか。
・子どもたちの心身の変化と成長に合せて、伸びていく可能性に適切な手助けをする。それが教育の本来的なあり方だと思います。
・土を耕し、種を播き、水や肥料をやり、成長、成熟を見守る農業は、いのちの具体性に触れ、学ぶ、人間にとって伝統的な営みなのです。自分たちのいのちを育む食べものをつくるという具体的営為を通して、私たち人間は自然と出逢い、自然と共鳴して自我を発見してきたのだと思います。
・演劇や舞踊などの身体表現は、その役になりきることで、自分の未知の領域を発見し、創るよろこびと共に、自己発見と成長のてがかりもつかめるものだと思います。
・講義内容の変化は常態であることとした。これは、準備委員長の吉武泰水・東大名誉教授、元九州芸術工科大学（国立）学長から、私学の神戸芸術工科大学での経験から、芸術工学とはデザインであるとし、人がどのようにデザインされて生まれて来たかを、三木成夫『胎児の世界』（中公新書）の思想を踏まえて欲しいことを盛んに言われた由縁です。何とその本には、私が卒論に引用した「折口信夫」の文章が紹介されていました。折口信夫は「本質は移動する」論者でした。「転向論」の意味するところです。
・私たちは「地域デザイン学」を「吉武学」と称していました。ご自宅の地下の「図書室」には、膨大な「建築」「地域計画」や、人文系の図書や設計資料があり、その整理を手伝いましたが、「文献」どころか「第一次資料」の並んだ光景に圧倒されたことを覚えています。新・総理官邸の建築構想図もその中にありました。
・ちなみに、【施設】のポイントは、カトリックの教会の「図書館」から、「近代」の「大学」が生まれ、僧侶（モンク）が教授になったように、大学内の特別な施設として、「劇場と図書館」を特別な「陰の大学」（ロッジ）そのものにすることでした。
・「地域デザイン大学」構想時は、日本・世界の地域公共団体などや、福祉施設、文化的キューレイターなどが就職先として考えられていました。勿論、大学に残る人材も検討されましたが、一度「社会経験」をした人材の中からの「面接」案が強かったです。大事なことは、地域デザインと、人材リストの常なるアフターケア−、というモノ・コト・ヒトの情報のインプットと、アウトプットの場づくりが「図書館」構想でした。ここにしかない「福祉」「環境」「文化」分野の文献や、地域計画、建築計画などの情報収集が可能であり、また且つ「人的ネットワーク（ロッジ）」の存在が、「大学」の資源として生きてくる由縁だとした構想でした。
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「理念と目的」
愛--他者の痛みを自己の痛みとして感じる。
世界--世界的な視野で世界の人びとと歩み共生する。
夢--自己の個性を生かして社会に貢献する。
この３本柱の「理念」を育てながら、「目的」として、誰もが「生きる歓び」を実感できる社会を考え、地域社会を考え、地域社会を活性化し、共生できるよう「地域デザイン学」の展開を目指すこと。
・私たちが考える「地域」とは、生活、経済、文化を共にする人々が暮す範囲を指し、必ずしも行政区分（形式地域）にこだわるものではない。むしろ地勢、気象などの自然条件、その土地固有の歴史的条件（実質地域）をも包み込む地域を意味します。また、ここで言うデザインとは、所謂（いわゆる）、造形的なデザイン（モノのデザイン）ではなく、人間にかかわる多様多彩な問題を、地域という視座で多角的にとらえ、地域社会が創造性を発揮し、それぞれが、「生きる歓び」を得られるような問題発見、問題解決をめざすこと。
・つまり、「目的」は、今後の世界に向けた人間らしい資質を、学生個人に見出し、育み、支援していくことにあります。「地域デザイン学」の使命も、＜地域＞を人間と人間とが構成する社会を含む環境としてとらえ、＜地域＞という単位で派生する多様な問題を多角的に判断し、解決していくシステムを、創りだせる人材を育成していくことにあります。いわば「地域デザイン」とは、各地域コミュニティのリーダーとなる「人をデザインする」ことであり、地域計画のグランドデザインをすること。
・そこで何よりも地域住民の生活文化向上に応える研究をすすめ、地域と地球全体に役立つ人材の育成を重視します。そのため講義偏重の授業形態を改め、演習や実習にも力を入れ、当然人生の基盤となる一般教養にも「血の通った」学習方法を考える。たとえばキャンパス内にオープンステージをつくり、日本国内の交流はもとより世界各国から招いた劇団グループによる「世界演劇祭」の企画運営や、民俗芸能の交流なども考えること。
・大学と自治体、地域住民が一体となって新しい生活文化を創造していけるよう、人材づくり、拠点づくりを目指すこと.
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３．「文献学」の基本と「仏教」について。
「東大の印度哲学で行われていることは、あくまで文献学（philology、フィロロジー）が基本であって、それ以外の、所謂（いわゆる） 「思想」の提示といったようなことは、あまりなされないのが通例です。わかり易く言い換えれば、「外国語で書かれたテキストをいかにきちんと読むか」ということが、東大においては、何よりも重要視されます。」
「東大に関しても、それは同じことで、才能ある人間が、徹底的に square （スクウエア）な学問的訓練を受けることで、新しい『思想』を生み出すための基礎を己の内に作り上げる場所として、東大は存在し続ければ良いのではないかと、個人的は思っております。」
「『才能ある人間が、徹底的に square （スクウエア）な学問的訓練を受けることで』も、未だに解決がついていません。」
（以上、[今日のぼやき７７９]魚川祐司氏のメイル文より引用）しました。
・私は、「日本には哲学はない」という考えに到達して、折口信夫と吉本隆明を軸に「日本文化試論」を哲学科の卒論とした経験があります。その為に「折口信夫記念古代研究所」に出入りしました。繰り返しになりますが、一番強く感じたのは古代・国学の「文献」の充実さもさることながら、沖縄をフィ−ルドにした民俗学の成立をさせたことであり、実感の科学と称されるくらいの「古代人」になりきった感性です。副島学でいえば「世界基準での学問」に、東洋の道教をも踏まえた「新しい学問」です。
・万葉集の解読は「折口信夫」以上のものは、未だに出ていません。勿論、東大の「文献学」からもです。
・次に近い時期の事例です。ミッシェル・フーコーを日本に呼んで、「吉本隆明との対談」を仕組んだのは、東大の元学長・蓮見重彦の派です。吉本隆明は、フーコーの『言葉と物』を、彼ら東大学派の翻訳で読み、吉本隆明の代表作『共同幻想』のフランス語訳をフーコーに伝えて対談したのですが、噛み合わない議論で終始したまま、それが「文芸誌」に掲載されました。
後に、山本哲士らがその「対談テープ」をもう一度、訳しなおし「新しい思想」への糧としょうとしましたが、出版社もフーコー側の代理人も「録音テープ」の行方が分らず、東大の蓮見氏も行方不明とした事実があります。吉本隆明自身が『言葉と物』という著作を近代哲学の到達点だと重視し、「あの対談のフーコーの真意を知りたい」という要望に、蓮見重彦ら東大の翻訳者たちは応えられなかったのです。蓮見氏らが隠したか、処分したというのが定説です。つまり、この事実は「文献」を無視した「陰謀」です。陰謀「論」ではなく。
・「ミッシェル・フーコー」の著作『言葉と物』のサブタイトルは「人文科学の考古学」といいます。しかし、この本の翻訳文を読んで理解することは、私には至難のことでした。元・東大学長の蓮見重彦たちが、『言葉と物』の翻訳を、日本人に分かるような「意訳」が出来ず、「文献」の基本さえ出来ていないのも真実である。吉本隆明が指摘した、フーコーが、「博物学」「富の分析」「言語学」という異なる領域に共通する言説（ディスクール）なるものの問題を、本質的な「言語」に変える、ということとは一体何なのか。翻訳されたものを読んでも、正直に言えば「歯が立たない」本であり、またありつづけています。ここでも「文献学」の基本とは何かの課題が出て来るのです。
・また仏教では、私は親鸞の『教行信証』などの漢文は勿論読めませんので、読めるよう意訳してくれた吉本隆明の親鸞の「文献学」を基本にしました。東大の「文献学」には、それに勝るものがなかったゆえです。吉本隆明と浄土真宗本願寺住職たちとの対談『還りの言葉』（雲母書房：2006.5.1刊）が、その事実を示しています。
以前、親鸞の「行きの道（往相）から帰りの道（還相）」について、前の「重たい掲示板３５９６」で解説したことがあります。
＜転載はじめ＞
…若い会員には、知っておられないかと思い、これについて「稀有の思想家」といわれる吉本隆明の証言をご紹介します。
（引用初め）
念仏によって浄土を志向したものは、仏になって浄土から還ってこなければならない。そのとき相対的な慈悲は、絶対的な慈悲に変容している。なぜなら、往相が自然的な上昇であるのに、還相は自覚的な下降だからである。(『最後の親鸞』春秋社）
（引用終わり）
この「なぜなら」は前後の文章と上手く繋がっていないように思います。小生にはわかりづらいのですが、「往相」（おうそう）「還相」（げんそう）という言葉は、殆ど文章を残さなかった、親鸞の『教行信証』の中の一説です。往相、還相という言葉の本義は、仏の「慈悲」に関わる言葉です。要するに、人間の行きがけの姿（道）、帰りがけの姿（道）のことでしょう。これを次のように吉本隆明は述べています。
（引用初め）
飢饉で道端に飢えて死にそうになっている人の前を通りかかったとき、これを救済しよう、何とかして助けようと思う。これは普通に思うことだし、人々はそのようにするだろう。しかし、これが一番いいことなのかというと、そうではないというのです。
つまり、こういうやりかたで人を助けても、ある人を、偶然そこを通りかかったからたすけたということは言えても、それは偶然会ったからであって、もし会わなかった人はどうするんだ。そういう救済の考え方では、全部の人を助けおおせることはできない、というのです。
それなら、ひとたび往生を遂げて、正定聚の立場に往って、それから還ってくれば、自分は仏と同じような器量を持ったことになるから、偶然会った人だけでない、すべての人を助けおおせることができるかもしれない。こういう言い方をしているのです。(『今に生きる親鸞』講談社α文庫）
（引用終わり）
浄土に行って、そこから還ってくれば、「すべての人を助けおおせることができるかもしれない」というのは、現代の我々には実感として受け止めにくいのでうが、この「往還の思想」は、イラクやアフガンやインド洋の津波被害を考えれば、それらの被害者を救済は「どうでもいいんんだ」と、吉本隆明は言いました。僕らは、それが限定された「往相」の救済にしても、救済というものはそういうものではないとしても、無用な罪悪感をかんじないくらいの「器量」を持ちたいものです。
（引用初め）
<知識>にとって最後の課題は、頂を極め、その頂きに人々を誘って蒙をひらくことではない。頂を極め、その頂から世界を見おろすことでもない。そのまま寂かに<非知>に向かって着地することができればというのが、おおよそ、どんな種類の<知>にとっても最後の課題である。（『最後の親鸞』春秋社）
（引用終わり）
吉本隆明が「往還の思想」を「知」の課題として考えると、こうなる。還りの道とは、「非知に向かって着地する」ということをいうのですが、ため息がでるような「器量」が必要です。副島先生は、敢えてそれを宣言しょうとされているのだと理解すれば、ポジティブな姿勢だと、受け止めることができます。
（引用初め）
今日より明日は知識がふえるんだとか、向上するんだという問題のなかに、大衆の原像の課題を、仏教的にいえば煩悩の旺盛な凡夫の課題をたえず繰り込んでいる、それが知識に<還相>の課題ではないのか。 (中略） けっして今日よりも明日向上したらそれは立派なもんだというところで終わるものじゃない。それですんでいたときもありましたが。すくなくとも末法の現在では、それはちがうんじゃないかとおもいます。(『未来の親鸞』（春秋社）の「還相論」より。）
（引用終わり）
これは、分かる人には分かる、日本の「世界基準」に達しない知識人たちには、通じないことです。「知」に対して頂きを目指すわけでもなく、知に仕える事(仕事）だと思うだけであり、大衆を啓蒙することが偉いなどと思う、貧弱な日本のインテリの現状であります。また、大衆も蒙を開かれれば自分が偉くなったと錯覚してぃるのが、現状でしょう。まさに、「市民主義」という「戦後」に「民主主義（土井注：民衆交際が正しい）という社会工学的な洗脳をされた人たち」に対して、少数でも「学問道場」に集うかたがたには、理念としての「大衆の原像」を追い求めていける「場」を提供して貰っていることに、感謝したいものです。人生は、「知」に向かって上昇することが課題ではなく、そこからいつでも還ってくることが出来るかが課題だというのが、副島先生の今の立場ではないかと、小生は推察しています。
＜転載終わり＞
・親鸞は、キリスト教のプロテスタントのルター（独）やカルヴァン（仏）のように「妻帯肉食」を善しとした、日本の既存仏教を解体して、中世の日本人が到達した最高の「思想」だと、私は思います。親鸞は、お寺もいらない、組織もいらないとした徹底的な仏教僧でしたが、弟子の蓮如らが「浄土真宗」本願寺を今に残しています。キリスト教が「パウロ教」と言われるのも、同様な理由からだと思います。
・また、今の仏教が「葬式仏教」化したことを理解させてくれる「文献学」の基本があるのでしょうか。私に、それを教えてくれたのは、折口信夫記念古代研究所の助手をしていた海老澤泰久の書いた小説『青い空』--日本はなぜ神のいない国になったのか--（文芸春秋2004）でした。
海老澤泰久は言う。「徳川幕府の初期・家光の時に『途方もない数』で増えた『キリシタン弾圧』のために、幕府領・大名領を問わず「すべての領民にキリシタンではないことを証明する寺請証文（てらうけしょうもん）を提出するよう」命じたのは、島原の乱後のことであった、と。
（引用はじめ）
【寺請証文の事例】「右の者ども、われら一宗の菩提の檀那（檀家）にてござ候こと実正なり。もしきりしたん宗旨にて候と、脇より訴人ござ候はば、愚僧まかりいで申しわくべく候。 藤沢常光寺（以下、檀家の名前の列挙は、省略）」
以後、「すべての百姓と町人はこの寺請証文を毎年奉行所に提出しなければなくなり、提出しない者はキリシタンと疑われた。武士の場合は藩主が監督したが、自分が仏教徒であることをつねに知らしめておかなければならないことは百姓町人と同様で、信心を証明する寺参りは彼らにも欠かせないものになる。そのため、これ以後は、すべての日本人が、信仰心とはかかわりなく、必ずいずれかの寺院の檀家にならなければなくなったのである」。
それにともない、「葬儀の形も変化した。それ以前は、必ずしも僧侶が立ち会ったわけではなく、親類縁者が集まって村の墓地に埋葬し、旅の僧などが村を訪れたときに経を上げてもらうというのが一般的だった。しかしこれ以後は、すべて檀家となった寺院の僧侶が執りおこなうようになるのである。むろん、それに多大な出費をともなったが、檀家は寺請証文を出してもらう手前、ことわることができなかった」。
「幕府はこの寺請証文をもとに、全国の村々に宗門人別帳の作成を命じる。百姓町人の戸籍である。それにともなって、寺請証文は別種の踏み絵であると同時に、身分証明書の意味ももつようになり、以後、寺請証文のない者は無宿人となって、正常な市民生活を送れなくなる。つまり、この時期以後、寺請証文を出す仏教寺院 が、日本人の生活の中で圧倒的な力を持つようになるのである」。
（引用終わり）
・最期に、印度仏教徒の中に入り、１億人の魂を掴んだ男「佐々井秀嶺 (1935年生まれ）を紹介して、この稿を終わります。山際素男：著『破天』（南風社：2000.12.1刊）を友人からすすめられて読みました。日本人にこういう仏教徒が、しかも印度にいることに驚きました。関連記事をご紹介します。
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『アエラ』（2005年2月21日号掲載）：現代の肖像：佐々井秀嶺
■インド仏教のリーダー１億人導くバンテージー ・ササイ■（文：山本宗補）、（注：行替えは、土井が独断で整理した）
インドの臍に位置するナグプールは、インドらしくない街だ。女性が大勢スクーターや自転車で颯爽と通勤通学する。マハーラシュトラ州の州都ムンバイ（ボンベイ）に次ぐ第２の都市。人口２２０万人のうち、４人に１人が仏教徒という。
夏の酷暑がひときわ厳しいこの街で40年近く暮らし、「バンテージー（上人様）」と、老若男女が気軽に呼びかける日本人僧がいる。信徒は所かまわずバンテージーの足下に額ずく。中肉中背、面長の顔に細い目。一本欠けた歯が目立つ笑顔が妙に人なつっこい。
僧名は佐々井秀嶺（69歳）。インドに渡って約40年。家族を捨て、日本を捨て、一度も帰国せずインドの市民権を獲得し、政府高官の職にも就いている。１７年前、当時のラジブ・ガンジー首相から市民権と「アーリア・ナーガルジュナ」の僧名を授かった。近年急増し政治的にも躍進しつつある５千万とも１億ともいわれるインド仏教徒のリーダーである。
分厚い自伝『破天ー一億の魂を掴んだ男』には、佐々井が小学生の時に同級生と性交したエピソードから、インド仏教徒のリーダーになるまでが詳細に描かれている。「自伝は本当は死んだ後に書くものだが、あいつがなかなか死なないから」と、著者の山際は冗談混じりに話した。佐々井と30年来の親交がある作家は、「思いこんだら信じちゃうのが彼の性格、人生そのものだ」と評した。
「バンテージー・ササイは菩薩です」と畏敬する野菜売りの信徒がいる一方、「浪花節的なただのおっちゃん」と言う日本人尼僧もいる。極端に評価の分かれる佐々井秀嶺とは一体どんな人なのか。
●ヒンドゥー教を捨てる集団改宗の記念式典で数十万信徒の真ん中に
昨年10月、ナグプールにインド各地から約１００万人が押し寄せ、アンベードカル博士による集団改宗式48周年記念式典が開催された。１９５６年に不可触民出身のアンベードカル博士が、約50万人の同胞と仏教に集団改宗したことを記念する３日間の祭典だ。ある者はアンベードカルの舎利を拝みに、ある者は改宗証明書ともらいに、またある者は仏教への改宗のために集まった。
アンベードカル博士は、動物以下に扱われ不浄とされた不可触民出身ながら独立インドの初代法務大臣を務めた。ヒンドゥー教の教理に根ざす身分世襲制のカースト制が民主国家建設を阻害するとして、「不可触民制の廃止」を盛り込んだ憲法を起草した。奨学金と借金で米英に留学。経済学博士号と弁護士の資格も取得したが、職場では部下から飲み水を拒否されるほど差別は根深かった。カースト制を擁護したマハトマ・ガンジーと真っ向から衝突した博士は、「ヒンドゥーとして生まれたが、ヒンドゥーとしては決して死なない」と誓い、平等を説く仏教を選んだ。
式典の最終日、広大な改宗広場を埋め尽くした数十万信徒を前に、中央ステージのど真ん中に立った佐々井は渋く低く響きわたる声で読経を始めた。「ブッダン、サラナン、ガッチャミ（ブッダに帰依します）。ダンマン、サラナン、ガッチャミ（仏法に帰依します）。サンガン、サラナン、ガッチャミ（教団に帰依します）」
70歳が間近とは思えない声量だ。魂のこもる導師の祈りに促されるかのように、信徒も一斉に仏法僧への帰依を復唱した。次いで、佐々井はアンベードカル博士による「２２の誓い」をヒンディー語で読み上げた。「ビシュヌ、クリシュナなどのヒンドゥー教の神々を信じません。ブッダがビシュヌの化身だとは信じません。人間を差別するヒンドゥー教を否定し、ブッダの教えを受け入れます」。ヒンドゥー教の教えを完全に否定する内容である。
締めくくりは「ジャイビーム（アンベードカルに勝利を）」の大歓声だった。期間中は改宗式も行われ、今年は３日間で約６万５千人が仏教に改宗した。
佐々井は一昨年、インド政府に任命され、少数者委員会の仏教徒代表の要職に就任していた。4LDKの官舎と運転手付きの公用車が与えられ、携帯電話も支給された。委員会での佐々井の仕事は、宗教上の差別や人権侵害などの調停役。
チベット仏教派が歴代の委員を務めていた執務室には、ダライラマの写真を圧倒するように佐々井が持ち込んだアンベードカル博士の肖像画が飾られていた。
●「色情因縁」つきまとう浪花節が好きな少年は出家して家族と絶縁した
シーク教徒代表の委員長室に佐々井が呼ばれた時だった。ヒンドゥー至上主義を掲げるバジバイ政権与党への選挙協力を要請された。部屋に戻るなり佐々井は怒った。「『首相があなたを選んだお返し』を頼まれた。冗談じゃないよ。釈迦の誕生日をブッダガヤで祝っている時に核実験したことを後で知りオレは激怒した。官邸前でこの大バカヤロウと怒鳴りつけてやったやつだ。適当に濁しておいたよ」
政府の要職に就いても、政権批判を平然とするのが佐々井らしいが、それにしてもインドという国は摩訶不思議だ。佐々井が国籍を取得したのは、少数者委員会の仏教徒代表に就任するわずか15年前。一時は不法滞在で逮捕され国外追放される危機もあった。
13 年前に佐々井の陣頭指揮で始まったブッダガヤの大菩提寺管理権の奪還闘争では、ヒンドゥー教過激派や州政府、中央政府さえ敵に回して立ち回ってきた。ブッダが悟りを開いた聖地がヒンドゥー化され、管理権がヒンドゥー組織に牛耳られている現状を正そうと立ち上がった。リーダーにとして当然の行動だった。
全インド５０００�舛梁膵埒覆覆匹如◆屮丱鵐董璽検次Ε汽汽ぁ廚量召�一躍インド全土に知れ渡った。政府は佐々井を敵に回すよりも内側に取り込んでしまえと思ったのかもしれない。
「インドはカースト制の弊害で、お互いに信用せず、足を引っ張り合う不幸な国。義理と人情と度胸がなければインドではやっていけない。武士道精神でやっている」と佐々井は度々口にした。古い表現が好きな人だ。
佐々井は３５年に岡山県北部の山村で、左官業の長男に生まれた。一月半ば、佐々井の実家を訪ねた。狭い谷間に十軒少々の集落は膝まで積もった雪の中に静かに埋もれていた。山陽と山陰の分水嶺、鳥取県と島根県との県境にほど近い。実家には佐々井の叔母が住んでいた。叔母は、佐々井少年は「外の柱に寄りかかって浪花節をよく歌っとった。お母さんもな、木や箒を三味線を引くように安来節を歌っていた」と懐かしんだ。佐々井が「父も母も死にました」と言った母の澄子は健在で、松江の老人ホームで車椅子生活だった。92歳になっていた。「25の時、私らほっておいて出て行きよる子だけえ。あんまり会いたいことはねえ」出家後、佐々井は家族と縁を切った。親子は40年以上会っていない。
自伝を書いた山際は作家らしい表現で、佐々井の人生には「色情因縁」がつきまとうと話した。佐々井は、「私は罪深い男です」と切り出し、小学生の時の性交を告白したという。小学校の担任の先生に恋し、二人きりの時に乗りかかって先生のパンツを下ろそうとしたが、跳ね返されて未遂に終わったこともあるという。「坊主になったから余計罪深く思うんだろうね」と山際は言った。
●「敗残者」に訪れた転機「祖師のお告げ」信じてインド仏教復興の地へ
佐々井少年は、人一倍繊細多感で自分の気持ちに正直だったようだ。 16歳で上京し、25歳で出家するが、その間何度も家出と出戻りを繰り返す。些細な商売の失敗や色恋の悩みが病気をきっかけにした内向性に拍車をかけ、「人生の敗残者」の烙印を押す癖を生む。青函連絡船から飛び込もうとして船員に押さえられて自殺未遂に終わったこともある。
最後の家出で出家を果たした佐々井青年は、真言宗の関東総本山のひとつ、高尾山薬王院で得度、山本秀順貫首から「秀嶺」の法名をもらった。得度後も放浪癖はやまず、都内でプロの浪曲師や易者として生計を立てたこともある。秀順貫首は日本では生かす場のない佐々井の才能を見込み、タイに仏教留学に出した。
バンコクで再得度するが、寺で修行に専念する上座部仏教は性に合わず、女性問題で破戒僧になることを恐れ、逃げるようにインドへ渡る。佐々井の人生最大の転機はここでで訪れた。インドへ入った佐々井は、ガンジーの非暴力不服従運動に共鳴した日本山妙法寺開祖の藤井日達を頼り、聖地ラージギルで１年間仏塔建設に汗を流した。帰国を前にした満月の晩だった。
「瞑想中に金縛りにあったんですよ。白髪の老人が目の前に現れ私は杖で肩をぱっと押さえられたんです。あなたは誰ですか、あなたは誰ですか、と叫ぶんだけども声にならんのですよ。『我は龍樹なり。汝すみやかに南天龍宮城に行け。南天龍宮城は我が法城なり、我が法城は汝が法城なり。南天鉄塔またそこにあらんか』。恐ろしくてね、南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経と５分間くらい唱えた」
身ぶり手ぶりを交え、興奮気味に話す語り口はベテランの浪曲師のようだ。龍樹（ナーガルジュナ）とは中国を経て日本に伝わった大乗仏教の祖師。仏教史の大学者による「お告げ」があったというのだ。荒唐無稽の作り話に聞こえるが、あながち嘘とは言い切れないのも確かだ。兄弟子に相談し、単身向かった先が南インドの「ナーグ（龍）プール（街）」だった。その街こそが、アンベードカルによってインド仏教が復興された聖地だった。しかし、ナグプールは大改宗式から12年が経ち、アンベードカル没後はリーダー不在で、寺もなく僧侶もいない。そこに忽然と登場した、アンベードカルの名さえ知らない日本人僧が、団扇（うちわ）太鼓を叩きはじめた。「仏教徒の家の３畳くらいの部屋。床に牛糞を引いた通路にゴザを引き、ペシャンコの寝袋で寝起きしてました。家の中で毎日団扇太鼓をバンバン叩いて『南無妙法蓮華教』とお務めしてました」そう話すのは、33年前に初めて佐々井に会った神戸の明泉寺住職、冨士玄峰（61歳）だ。昨年からは京都の臨済宗南禅寺派の総務部長を務める。佐々井の生き方に惹かれた玄峰は、山際同様に佐々井の数少ない理解者となった。
貧しい仏教徒の中で、葬儀に結婚式、出産に命名式と、佐々井はどんな些細な頼み事にも出かけ、心を尽くして読経した。日本山妙法寺とは決別し、寄付を集め、寺を建て、アンベードカルの銅像を寄進した。「仁義忠孝礼智信。彼らが慕ってくれるならば、命を捨てるがごとくにやってやるぞ」と話す佐々井は、ある時、移動中の車内で村田英雄の「人生劇場」を突然歌い始めた。気力が湧くという。佐々井の説法に民衆はしびれたと玄峰はいう。「上人は格好は汚いですが、信徒に見かけは関係ないんですね。女性がうっとりと聞き惚れるからね。浪花節を聞かせてくれと注文されると、国定忠治や忠臣蔵を浪曲で聞かせ、即興でヒンディー語にしてやるんです。みんな大喜びですよ」
昨年12月、マハーラシュトラ州から「ナーガブーシャン賞」が贈られた。授賞式で州首相は、「無償の奉仕活動が、仏教の平和と奉仕の精神をマハーラシュトラ州のみならず、インド各地に広めてきた」と謝辞を述べたという。
それに比べ、日本での佐々井のイメージは決して良いとはいえない。佐々井はインド仏教徒巡礼者用の宿泊施設をブッダガヤに建てる計画の委員長となったが、工事は途中でとん挫した。玄峰の働きかけで神戸市仏教連合会が５００万円の寄付を集めて送った。高尾山など真言宗の関東三山からも１−２千万円の支援が集まっていた。「失敗の原因は十分な計画性に欠けていたことです。ヒンドゥー組織の妨害もあり、だまされてしまったんですね。こちらは具合悪いですよ。あの５００万円はどないなったと言われますからね。上人は懺悔はする。でも説明がないんです。そういうところが一番マイナスですね。」
佐々井の「いい加減さ」には幾度か尻拭いをさせられてきた玄峰だが、「蹴られても殴られてもついてゆく女みたいなもんですね」と、苦笑いした。惚れ込んだ男に対する信頼と期待は揺るぎない。「日本では悪名高き男として知られています」は佐々井の口癖。数少ないが強力な支援者を黒沢映画にたとえ、「私には７人の侍しかおらんのですよ」と言った。佐々井が日本仏教界から評価されない理由を玄峰はこういう。「日本の坊さんは宗派根性が染み込んでますから。それにアンベードカルの仏教は本当の仏教ではないと権威のある学者が結論づけたことも影響してます。インドの同和問題だと見てきたんですよ」
昨年、インド仏教徒のバイブルとさる、アンベードカル著『ブッダとそのダンマ』が復刊され、佐々井の解説文が話題になった。アンベードカル批判に対し、「うつけ者！」と叱責したのだ。「ブッダこそが差別に反対し平等を説いた」と解説するアンベードカルに現代のブッダ像を重ね合わせる下層民衆の心情を、いつまでも理解しない仏教界に対し噛みついたといえる。「批判的態度だけで、彼らの立場を理解しようとする姿勢がない。見ようとしても見抜けないだろうと言ったんです。アンベードカルの坊さんについての見解は、下層民衆のために尽くす、あるいはインドを導いてゆく。だから僧衣は社会奉仕家としてのユニホームなんです」そう話す佐々井の生き方は、日本の坊さんよりも大乗仏教的にみえる。
●仏教遺跡発掘に賭ける「現代のシュリーマン」永遠の求道者の旅は続く
いま佐々井は全エネルギーと資力を注ぎ込んだ大きな賭けに出ている。龍樹が真言密教の教義を授かった「南天の鉄塔」を発掘しようとしているのだ。龍樹に遣わされた使命だと任じ、ナグプール郊外にある龍樹連邦周辺のマンセルに広大な土地を確保した。民間としては前例のない発掘許可を政府から取り付け、７年前から遺跡の発掘を始めた。マンセル遺跡からは、世界遺産級の壮大な仏教寺院と仏塔の複合的構造物が掘り出され、日本の密教研究者からも注目されている。遺跡の発掘は仏教徒の誇りともなる。マンセルから３５０�僧イ譴織轡襯廖璽覦篝廚波�掘された仏教寺院は、「ササイ・ブッダ・ビハーラ（佐々井仏教寺院）」と正式命名された。
「上人は表面は行き当たりばったりですが、陰で緻密に勉強していますよ。現代のシュリーマンみたいな人。きっと龍樹の南天鉄塔をを発掘します」そう玄峰は期待している。
取材を切り上げ帰国する日だった。「私はアンベードカルの後継者と考えたこともありませんよ。後継者はアンベードカルの血が流れているインド人でなければダメなんです。私は永遠の求道者としての旅路の途上です。滅亡の旅路に向かって生きてゆきます」
目の前には、朱色の僧衣の胸元を汚しながら入れ歯でトーストをほおばるおじさんがいた。仏教徒の前に全てをさらけ出し、なおかつ心眼で評価されているバンテージー・ササイ。聖と俗の同居する個性が発揮されたインド社会は奥が深い。いま頃、佐々井はどこかで口ずさんでいるのではないか。「やーると思えばどこまでやるさー、そーれが男の・・・・・」
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（了）
[284] 今年もロンドン・テロの季節です 投稿者：マッドマン 投稿日：2006/08/10(Thu) 21:10:53在ロンドンのマッドマンです。去年の７月の２回のバス爆破から１年、今度は爆破事前で逮捕。今回は負傷者はいませんが、夏休みの最中に国際・国内線が全てストップですから迷惑を蒙った一般人の数は去年以上かもしれない。これだけ頻繁に迷惑を蒙れば一般人はテロやアルカイダ（いるの？）への恐怖を植え付けられますね。キャンペーン効果大のいい時期でした。休暇先でブレアは自分がごり押しして国民からも議会からも嫌われた「反テロ法」の実験第一号の効果に喜んでいるでしょう。休暇から戻ってきたらいかにも
「ほら必要な法律でしょう」てな顔をするのでしょう。
日本も来年から新幹線大爆破とかで北朝鮮や中国の工作員事件が執拗にしかけられていくのでしょうね。日本人はパニックしそうだなあ。
自分はもうすっかり慣れてしまいましたよ。仕事や学校を休んで家でのんびり本でも読んでりゃいいんだよ。
（asahi.comより記事貼り付け開始：2006年08月10日20時15分）
ロンドンで航空機爆破テロ未遂 ２１人を逮捕
ロンドン警視庁は１０日、英国発米国行きの複数の航空機を飛行中に爆破させるテロを計画したとされる容疑者２１人を逮捕したと発表した。英ＰＡ通信は治安当局者の情報として、容疑者の大半はパキスタン系英国人で、標的とされた航空機は０１年９月１１日の米同時多発テロを上回る計９機だったと伝えた。同警視庁は今回のテロ計画を「想像を絶する規模の大量殺人を狙った」と表現した。英政府は同日、英国でテロが起こる危険が切迫しているとして危険度を最高レベルの「危機的」に引き上げた。
このテロ未遂事件の影響で、ロンドン郊外のヒースロー空港はすべての航空機の離着陸を一時停止し、欧州の空の便は夏季休暇のただ中で大混乱となった。また、米政府も危険度を最高レベルに引き上げ、９・１１テロの再現を警戒して厳戒態勢がとられた。
ロンドン警視庁によると、１０日未明、警察当局は情報機関ＭＩ５と協力し、ロンドン市内をはじめ、英国第２の都市バーミンガムなどで大規模な家宅捜索に踏みきり、少なくとも２１人を反テロ法違反の疑いで逮捕した。容疑者の大半はパキスタン系英国人のイスラム教徒だったとの情報もある。昨年７月にロンドンで５０人以上が死亡した同時爆破テロの容疑者４人のうち３人はパキスタン系の移民２世だった。
ＡＰ通信によると、米当局者は、米国のユナイテッド航空、アメリカン航空、コンチネンタル航空が今回のテロの標的となっていたことを明らかにした。
ブレア首相は国外で休暇中のため、リード内相が９日夜から、２回にわたってテロ対策を協議する「コブラ委員会」を緊急招集。内相は１０日、テレビ演説し、「大勢の命を奪うことを狙い、数機の航空機を飛行中に爆破させる計画だった」との見方を示した。
ロンドン警視庁は爆発物は英国内で製造されたとみている。液状の爆発物だったとの情報もある。大規模で周到に準備された犯行計画から、９・１１テロなどに関与したアルカイダなど国際テロネットワークの関連が疑われている。
容疑者らが乗り込もうとしていたとみられるヒースロー空港は、欧州内の短距離路線などを中心に旅客機の離着陸を１０日午後３時（日本時間同１１時）まで停止。離陸をひかえた機体への手荷物の持ち込みは原則禁止され、必需品に限り透明な袋に入れて持ち込みを認めるという異例の措置がとられた。ロンドン郊外のガトウィック空港も一時閉鎖された。
（記事貼り付け終了）
[283] 「アメ食い」絶好調、先週の初登場 ６位に 投稿者：会員番号１２５９ 投稿日：2006/08/09(Wed) 19:03:08「東京・八重洲ブックセンター」から転載します。（転載開始）
ノンフィクション系(東京・八重洲ブックセンター)
順位 ＴＩＴＬＥ 著者名 出版社
1 美しい国へ 安倍晋三 文藝春秋
2 安岡正篤一日一言 安岡正篤 致知出版社
3 アメリカに食い尽くされる日本 森田実／副島隆彦 日本文芸社
4 会社は誰のために 丹羽宇一郎／御手洗冨士夫 文藝春秋
5 御社の営業がダメな理由 藤本篤志 新潮社
6 １年で資金倍増を狙う究極のハイリターン投資法 出島昇/高藤仙英 東洋経済新報社
7 大地の咆哮 杉本信行 PHP研究所
8 社員が進んで働くしくみ 桑原耕司 PHP研究所
9 企業の作法 立石信雄 実業之日本社
10 東京出張 京阪神エルマガジン社編 京阪神エルマガジン社
2006/7/30〜2006/8/5
http://rank.nikkei.co.jp/best10/book.cfm
（転載終了）
約一週間前のランキングを「DION ランキング情報 《書籍売上》」から転載します。
（転載開始）
ビジネス 2006.07.21〜2006.07.27 ： 日販調べ
日販調べ
順位 先週 タイトル 著者名 出版社名 価格
1 1 なぜ、社長のベンツは4ドアなのか？ 小堺 桂悦郎 フォレスト出版 1,470
2 2 食品の裏側 安部 司 東洋経済新報社 1,470
3 5 夢をかなえる勉強法 伊藤 真 サンマーク出版 1,365
4 3 鏡の法則 野口 嘉則 総合法令出版 1,000
5 6 千円札は拾うな。 安田 佳生 サンマーク出版 1,260
6 初 アメリカに食い尽くされる日本 森田 実
副島 隆彦 日本文芸社 1,470
7 4 大地の咆哮 杉本 信行 PHP研究所 1,785
8 9 安岡正篤一日一言 安岡 正篤
安岡 正泰 致知出版社 1,200
9 初 「勝負強さ」を鍛える本 ジョン・C. マクスウェル
（齋藤 孝 訳） 三笠書房 1,470
10 再 手にとるように心理学がわかる本 渋谷 昌三
小野寺 敦子 かんき出版 1,575
一方、ビジネス書ランキングの6位には『アメリカに食い尽くされる日本』が初登場。森田実さんと副島隆彦さんによる対論です。日米問題の"タブー"について徹底的に議論していきます。（宮島理）
http://www.dion.ne.jp/ranking/list_book.html
（転載終了）